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マイナンバー、大量の通知カード作成漏れ発覚…システムに重大な欠陥か

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 デリケートな個人情報である住民データを扱うJ‐LISが、セキュリティーに気を使うのは当然のことである。しかし、自身のミスで住民や自治体に迷惑をかけておきながら、ミスが発生した理由や原因を説明せず、問題の隠蔽を図ろうとするなら、話は別だ。J‐LISやマイナンバーの存在がブラックボックスになってしまい、ひいてはマイナンバーシステム全体の公正性や信用性が担保されなくなる。

 J‐LISのこうした隠蔽体質は、日本に暮らすすべての住民からの協力が欠かせない「マイナンバー」制度への反発を招きかねない。説明責任(アカウンタビリティ)を甘く考えて現状のまま放置していると、自治体職員からさえも反発が起こりかねず、日本の全人口のたった5.5%程度の利用にとどまりまったく普及しなかった「住基カードの悪夢」が蘇る恐れがある。

 今年に入ってからJ‐LISは6度にわたって報道向け資料を発表し、マイナンバー事業に関して発生したトラブルや障害について釈明している。だが、それはすべて今年(16年)1月中旬以降に発生した問題や事件に関する釈明であり、昨年11月に葛飾区で起きた「通知カードの作成漏れ」事件に関しては、今なお説明も釈明も行なっていない。特に、今年6月22日の報道資料では、頻繁に起きるトラブルに対する責任を取るかたちで、理事長の役員報酬を2カ月間、2割カットなどとする処分内容を公表しているが、そうした「トラブル」のなかに葛飾区の事件は含まれておらず、あくまでもJ‐LISは、今年起きた別のトラブルに対する処分であるとのスタンスを取っている。

システム発注総額は約69億円


 マイナンバーカードとも呼ばれる、顔写真とICチップがついたプラスチック製カード「個人番号カード」の希望者への交付が今年1月から始まったが、前出・産経新聞記事によると、この際にも「同じミスが発生することを危惧」した総務省はJ‐LISに対し、システムの再点検を指示したという。記事によれば、葛飾区で起きた通知カードの印刷漏れと「同じミス」が、個人番号カードでも起きる恐れがあるという

 ちなみに、問題を起こしたJ‐LISの「カード管理システム」を開発したのは、NTTコミュニケーションズ、NTTデータ、NEC、日立製作所、富士通のIT企業5社からなるコンソーシアム(共同事業体)。同システムを含む「番号生成システム」の受注金額は、約69億円だった。税金が投入されている事業である限り、ミスやバグに関する説明責任は彼らIT企業にもある。

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