
いまだにブーム継続のポケモンGOも、10代は別のゲームに夢中!世代別、本当に利用されているアプリとは?
スマートフォン向けアプリのCMでよく聞く「100万ダウンロード突破!」という景気のいい言葉。しかし、その実態はどうなのだろうか。
たとえば、人気スマホゲーム「グランブルーファンタジー」は2015年10月に登録者数が600万人、16年8月には1200万人を突破して記念キャンペーンを行っている。しかし、この中には「登録はしたけれど、もう飽きて遊んでいない」というユーザーもいるはずだ。
流行り廃りの非常に激しいアプリ業界の中で、今どんなアプリが実際に使われているのか。アプリの「視聴率」を調べる「App Ape」というサービスを提供しているフラーのビジネスマネージャー・岡田雄伸氏と金井篤史氏に、2016年夏における人気アプリの動向について話を聞いた。
消されるアプリと消されないアプリの違い
――App Apeは、アプリが実際にどれだけ利用されているかがわかるサービスですが、どうやって調べているのですか?
岡田雄伸氏(以下、岡田) ビデオリサーチさんが行っている、テレビの視聴率の調査方法に近いですね。視聴率は、各地域の数百世帯から情報を集約して算出されています。App Apeでは、モニター10万人のスマホのアプリ利用状況を基に算出しています。もちろん、モニターは性年代や居住地に偏りがないように調整しています。
――10万人のモニターの、どのようなアプリ利用状況を取得しているのですか?
岡田 「どんなアプリが端末に入っているか」と端末に入ったアプリが「起動されたか」をチェックしています。現在(16年10月時点)、約7万7000のアプリの利用動向をチェックしています。アンインストールされたアプリの情報も所持していますが、開発や発売元の企業にとってはネガティブな情報になるのでオープンにはしていません。App Ape開始の13年11月からのDAU(1日に利用したユーザー数:App Apeにおいては1日に一度以上アプリを起動したユーザー数)とMAU(1カ月に利用したユーザー数)などを保管しています。
ちなみに、13年12月は人気ゲームアプリ「モンスターストライク」のアンドロイド版リリース直後です。そのため、「モンスト」の動きはすべて把握できていますね。
――そもそも、なぜこのようなサービスを提供しようと思ったのでしょうか?
岡田 日々、多くのアプリが生まれていますが、そのアプリがいつ、どのくらい使われるか、というのは誰も共通指標を持っていませんでした。「アプリの視聴率的な指標を持つことで、アプリビジネスを活発化できるのではないか?」という思いがきっかけでしたね。