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価格破壊王「世界のフナイ」のテレビが11年ぶりに帰ってくる!巨額賠償金と赤字で苦境に!

文=編集部
価格破壊王「世界のフナイ」のテレビが11年ぶりに帰ってくる!巨額賠償金と赤字で苦境に!の画像1船井電機本社(「Wikipedia」より/Mr.ちゅらさん)

 米次期大統領に当選したドナルド・トランプ氏への期待感から、円安・株高が進んだ。特に、船井電機は“トランプ相場”の恩恵を受けた。このような銘柄は「トランプ銘柄」と呼ばれる。

 船井電機の株価は、大統領選前の11月11日の終値は860円だった。ところが大統領戦後、株価は右肩上がりに上昇し、11月25日の終値は1012円となり、11日と比べて152円、17.6%上昇した。その後、小反落して12月2日の終値は977円となったが、それでも11月11日の終値と比較すると13.6%高い。

 同社はオランダの電機大手フィリップスとライセンス契約を結び、フィリップスブランドの液晶テレビ、ブルーレイ・ディスク(BD)レコーダーを北米で販売。北米販売比率は77%と高い。大半がウォルマート経由で販売しており、トランプ効果により米国消費が盛り上がれば、業績が上向くとの連想ゲームに沸いている。

 船井電機は家電量販最大手のヤマダ電機と組み、国内でのテレビ販売に11年ぶりに再参入する。中国やタイの工場で生産した「FUNAI」ブランドの液晶テレビをヤマダ電機に独占供給し、2017年春からヤマダ電機の店頭に商品が並ぶ。高画質の4Kなど10種類以上の品揃えをする予定だ。

 船井電機は国内の自社ブランドでのテレビ販売から撤退したが、北米向けにフィリップスブランドの液晶テレビを量産。小売りの世界最大手、ウォルマート・ストアーズなどで販売しており、北米での販売台数は年間400万台前後となっている。

 だが、船井電機は北米のテレビ事業の不振で業績悪化が続いている。ヤマダ電機との提携によって国内のテレビ市場へ11年ぶりに再参入することで、経営の立て直しにつなげたい考えだ。船井電機の前田哲宏社長は液晶テレビ事業について「初年度は(出荷台数ベースで)国内市場の5%程度のシェアを目指したい」と語っている。

フィリップスと音響機器事業の譲渡をめぐり係争

 家電製品の低価格路線で「世界のフナイ」と呼ばれた船井電機は近年、経営の混乱が続いた。過去3年間で社長交代は3回。創業者の船井哲良氏の鶴の一声で社長の首がすげ替えられた。

 船井電機は1961年に船井氏が創業。液晶テレビの普及期には大量生産による低価格品が北米で人気を呼び、業績を大きく伸ばした。しかし、価格競争力のある韓国・サムスン電子やLG電子に敗れ業績不振に陥り、14年3月期連結決算まで4期連続の最終赤字を計上した。

 そこで、経営の立て直しのため脱テレビに経営の舵を切った。13年1月、フィリップスのオーディオ機器事業を買い取ることで合意した。ところが、同年10月、船井電機に契約違反があったとしてフィリップスは売却を中止した。

BusinessJournal編集部

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