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薬局、なぜ土日や夜間は料金割高に?なぜ近隣の薬局でも大幅に料金異なる?

文=吉澤恵理/薬剤師

・調剤料

 薬剤師が薬を調剤する技術料です。内服薬、頓服薬、注射薬、外用薬などの薬の種類により異なるほか、日数によっても異なります。調剤料に関しては処方箋の内容によって異なるため、一概に比較することはできません。

【薬学管理料】

 薬剤服用歴管理指導料は診療報酬改訂ごとに内容が変わっています。薬剤服用歴管理指導料の概念は、薬剤師が患者の体質や服薬履歴、既往歴などを把握し、患者に必要な指導を行うことで算定できる料金です。しかし、一般的にはお薬手帳を持つ・持たないといった内容にすり替わって理解されてしまっているのが現状です。お薬手帳についても、16年の改定でその内容は、以前とは変わっています。

・初回の受付では、お薬手帳の有無を問わず50点、窓口負担は150円
・前回の受付から6カ月以内の来局、処方箋受付は38点、同114円
・前回の受付から6カ月以上経過して来局、処方箋受付は50点、同150円
・お薬手帳を持たない場合は50点、同150円

 国は、残薬の把握や調整、薬の重複などを防ぎ無駄な薬の処方を減らすことで医療費の削減を図ることを目的にお薬手帳の普及を推進しています。毎回同じ薬局にお薬手帳を持参したほうがお薬手帳を持たない場合よりも窓口負担が40円程度少なくなります。

【薬剤料】

 薬によって値段は異なり、新薬は高く、歴史のある薬は低価な傾向にあります。新薬以外はジェネリック医薬品に変更することで大幅に安くすることができます。ジェネリックの品質を心配する人がいますが、それはまったくの誤解です。ジェネリック医薬品も、厚生労働省の承認を受け国の基準を満たした医薬品ですので、品質には心配は要りません。

【特定保険医療材料料】

 特別に定められたものに関しては点数を算定できますが、該当するものは少ないので、該当する場合は薬剤師に点数等をお尋ねください。

「夜間・休日等加算料」と「時間外加算料」とは?

 同じ薬局で同じ薬をもらう場合でも、利用する時間によって料金が異なるので注意が必要です。

【夜間休日等加算料】

 処方箋受付1回につき40点算定できます。実際は営業時間内でも下記の時間に当てはまる時間は40点が加算されるので、窓口負担が120円ほど高くなります。

平日:午前0時~午前8時、午後7時~午前0時
土曜日:午前0時~午前8時、午後1時~午前0時
日曜日、祝日、年末年始(12/29~1/3)の営業は終日

吉澤恵理/薬剤師、医療ジャーナリスト

吉澤恵理/薬剤師、医療ジャーナリスト

1969年12月25日福島県生まれ。1992年東北薬科大学卒業。福島県立医科大学薬理学講座助手、福島県公立岩瀬病院薬剤部、医療法人寿会で病院勤務後、現在は薬物乱用防止の啓蒙活動、心の問題などにも取り組み、コラム執筆のほか、講演、セミナーなども行っている。

吉澤恵理公式ブログ

Instagram:@medical_journalist_erie

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