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寺門和夫「常識としての科学の話」

鳥インフルエンザ・ウイルス、「種の壁」を超え人間にパンデミック…一集団の渡り鳥から

文=寺門和夫/科学ジャーナリスト、日本宇宙フォーラム主任研究員

 普通、そのような新しいウイルスは鳥を介して人間の世界にもたらされるが、09年に出現し、WHO(世界保健機関)がパンデミック(大流行)を宣言した新型インフルエンザ・ウイルス(H1N1型)は、ブタから直接、人間の世界にもたらされたものであった。

 現在、関係者が最も警戒しているのはH5N1型で、これまでも感染してしまった人間に重篤な症状をもたらし、死亡した例も多い。このウイルスが人間の世界で広まるウイルスに変異したとすると、社会に甚大な影響を与える可能性がある。

 そのようなわけで、鳥の世界のウイルスであるにもかかわらず、高病原性鳥インフルエンザ・ウイルスの動向には目が離せないのである。
(文=寺門和夫/科学ジャーナリスト、日本宇宙フォーラム主任研究員)

寺門和夫/科学ジャーナリスト、日本宇宙フォーラム主任研究員

寺門和夫/科学ジャーナリスト、日本宇宙フォーラム主任研究員

20年以上にわたって科学雑誌『ニュートン』の編集責任者をつとめたほか、多数の科学書籍の出版にも携わった。国内および海外の研究者に幅広いネットワークをもつ。現在は科学ジャーナリストやTVコメンテーターとして活動中。一般財団法人日本宇宙フォーラム主任研究員として世界の宇宙計画の調査研究も行っている。主な著書に『中国、「宇宙強国」への野望』『ファイナル・フロンティア』『銀河鉄道の夜フィールド・ノート』(共に青土社)、『宇宙から見た雨』(毎日新聞社)、『まるわかり太陽系ガイドブック』(ウェッジ)など。

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