1月13日任天堂は、スイッチの販売価格を税別2万9980円とすると発表した。株式市場では「任天堂の株価(2万4000~2万5000円)が目安で、それより安ければ期待が大きいが、高すぎるとそれほど売れないかもしれない」といわれていた。市場予想を大きく上回る価格設定に失望感が広がった。

 案の定、1月13日の任天堂の株価の終値は、前日より1450円安い2万3750円まで下落した。16日も続落。前週(13日終値)との比較で845円安の2万2905円まで売られ、昨年11月以来の安値をつけた。

 1月14日に行われたスイッチの体験会には3000人のファンが集まったが、「販売価格にサプライズがなかった(割高)」と判定されているようだ。3月3日に同時発売されるソフトが8タイトルだけということも不安視されている。「ゼルダの伝説」「ドラゴンクエスト」「スーパーボンバーマン」「信長の野望」「ぷよぷよテトリス」など、人気シリーズの新作か、どこかで聞いたことのあるタイトルばかりが並ぶ。コントローラー「Joy-Con」で遊ぶという新しいゲーム機の特徴を生かしたタイトルは「1-2-switch」だけのようである。「販売時点でのラインナップとしては物足りない」という低い評価だ。17日の終値は前日比385円高の2万3585円と小康状態となったが、反発力は弱い。

スイッチが売れなければ買収される可能性も

 岩田氏の急逝を受けて、15年9月に君島氏が社長に就任した。君島氏は三和銀行(現・三菱東京UFJ銀行)出身で、任天堂では管理部門を担当してきた。ゲームに関してはズブの素人である。

 その君島氏がスイッチで勝負に出る。新型ゲーム機は、年末商戦をターゲットにして発売するのがセオリーだが、スイッチは3月3日の発売。発売時期に首を傾げる業界関係者は多い。

 山内氏と岩田氏が亡くなった今、もしスイッチが期待外れに終われば、任天堂が買収の標的になる可能性が出てくる。ポケモンやマリオなど人気ソフトの宝庫だから、米アップルなどの巨大IT企業をはじめ、こうしたソフトが欲しくてたまらないという企業は多いだろう。投資ファンドも虎視眈々と狙っているはずだ。
(文=編集部)

関連記事

プレスリリース入稿はこちら サイゾーパブリシティ