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福沢嘉孝「病気と医療のウソ?ホント?」

タバコ、遺伝子突然変異で「がん」リスク急増が発覚、受動喫煙も甚大な被害

文=福沢嘉孝/愛知医科大学病院 先制・統合医療包括センター部長・教授<AMPIMEC>)
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 家庭内で受動喫煙がある人は、ない人に比べて肺がんになるリスクが1.3倍高くなり、海外の解析結果と同様だったことが明確化したのです(受動喫煙の肺がんに対するリスクが1.3倍高いのは確実)。この点からも、日本において屋内禁煙の必要性が十分にあるものと考えられます.

肺がんリスクが完全に消失

 筆者が勤務する愛知医科大学病院先制・統合医療包括センター(AMPIMEC)のマーナ(mRNA)健康外来を受診した長期喫煙者(40歳男性)が、採血結果を認知することで即座に意識付け・行動変容し、短期間禁煙(約4カ月間)することにより、(1)肺がんリスクが完全に消失(禁煙前リスク:正常人の4倍上昇)し、(2)長寿遺伝子の活性化を認めた(受診1年後)症例を経験しています。受診者自身のみでなく、その家族も大変に喜んでおり、外来受診直後からの禁煙に周囲も驚愕しています。禁煙は1年半経過した現在も継続中です。

 本症例は、いかに喫煙が肺がんリスク上昇に密接に関与しているかを物語っています。また、自身の意識付け・行動変容により、ヒトは生活習慣を変えることができ、禁煙可能な動物なのです.

 以上の報告・実験例に鑑みると、禁煙すること、受動喫煙を回避することが、自身の遺伝子変異・その蓄積を防ぐ最も効果的・戦略的な方法といえるのではないでしょうか。仕事第一主義の日本人にとって、30~50代は働き盛りで仕事に生き甲斐を見いだす時期でもあり、ストレスにより喫煙しがちな時期でもあります。

「喫煙習慣はまさに“遺伝子変異ドミノ”(=発がんリスクを高めるドミノ倒し)」ということを念頭に置き、「禁煙は必ずできる!」という自覚の下に、今日から即開始しましょう。
(文=福沢嘉孝/愛知医科大学病院 先制・統合医療包括センター部長・教授<AMPIMEC>)

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