
女優の芸能界引退騒動をめぐり、所属事務所と宗教団体が激しく対立するという異常事態が波紋を呼んでいる――。
NHK連続テレビ小説『まれ』のヒロインの同級生役でブレイクし、人気急上昇中の女優・清水富美加は12日、宗教団体「幸福の科学」を通じて公開された直筆メッセージ内で、「芸能界から姿を消して申し訳ありません」「本当に本当にありがとうございました」などと芸能界引退を示唆する内容を記述。さらに「幸福の科学という宗教に出家しました」「神のために生きたいと思いました」と綴った。
その幸福の科学は同日会見を開き、レプロにおける清水の労働実態について「芸能界にしばしば見られる奴隷契約、そうした雇用、就労関係があった」と述べ、次のように批判を展開した。
「当初は歩合制であったものの、事務所は何もしてくれなかった。次第に稼ぐようになったら、事務所から月給制を持ち出された。お父様から事務所に『厳しいのではないか?』とお話ししたところ、仕事を干された」
「清水さんは『仮面ライダー』シリーズのオーディションに自分で申し込み、役を射止めましたが、睡眠時間3時間で1カ月31日働いても月給制。ボーナスは支給されなかった」
「嫌な仕事の典型は、水着のDVDであった。性的対象にされるのが嫌で事前に拒否していたにもかかわらず、『もう決まっている』と無理に入れられてしまった。仕事を断ると干されるという恐怖の中で仕事をしていた」
「弁護士に依頼し、迷惑をかけないよう今の仕事をどう整理していくのかという段階になったけれど、事務所に相談すると『せめて決まっている仕事はやってもらわなきゃならない』という、聞く耳を持たない強硬姿勢に出られました」
ちなみに幸福の科学は、清水がレプロから給与を月額5万円とする契約を迫られ、受け入れていた時期もあったとしている。
この会見を受け、レプロも同日に会見を開き、出家の事実を認める一方、幸福の科学側の主張について「事実と違うところが多く含まれている」と否定。さらに「やりたくない仕事を押しつけたことは一切ない」「仕事の内容、仕事量に見合う適切な報酬を支払ってきた」と反論した。
芸能界の“常識”
幸福の科学が「レプロにおける清水の労働実態」として批判する内容について、「芸能界では半ば常識化している」と週刊誌記者は語る。