西京極大門ハイツのすごい自主管理の秘密

――管理費の余剰金を入居者に還元しているぐらいですからね。

荻原 そんな管理組合は、ほかにはないと思います。

――内部留保として蓄積するという考えはないのでしょうか。

荻原 ないんですよ。建て替えするときの用地買収費には駐車場の収益を充てることにしていて、それはもう確保できています。それから、感心したのは配管工事の費用として、管理組合が1戸あたり38万円の補助金を支給して、業者と工事の時期を自由に選べるようにしたことです。親戚や友達に頼んで安く仕上げてもいいし、家庭の事情に合わせて工事期間も設定できます。

 安く仕上げて補助金が余れば、キッチンのリフォームやバリアフリーにする費用に充てることができます。そして、そうするとマンション資産価値が上がりますよね。だから、すごく合理的な方法なんです。

――この方法を知って自主管理に目覚める管理組合が増えると、管理会社は管理する物件が減って困ってしまうのではないでしょうか。また、実際に作業をする事業者に直接発注して中間マージンを排除して安く済ませる方法も、本書には書かれています。これを実行されたら困るという工務店も多いでしょう。

荻原 でも、住人にとってより良い方法を追求した結果ですから、いいと思います。自分の家を建てたときに感じたのですが、どういう家にしたいのか、どういう暮らしをしたいのか、一番わかっているのは自分たちなんですよ。それを突き詰めて考えて実行したのが、西京極大門ハイツです。これは、ほかのマンションもマネのできる方法です。

マンション購入、ローンは50歳までに完済すべき

――マンションを購入するなら西京極大門ハイツのような物件が望ましいと思いますが、そういう物件が見つかるとは限りません。

荻原 マンションを選ぶときには、管理組合を見るというのもひとつの方法かもしれません。立地条件で資産価値を考える人が多いですが、立地条件はガラッと変わることもあるので、将来どうなるかわかりません。

 たとえば、10年たてば仕事のやり方や形態も変わってきます。どこでも仕事ができる時代になったら都心に住む必要もなくなり、自分が住みたいところに住めるようになります。そうなれば、資産価値を考えてマンションを買う時代ではなくなるでしょう。世の中の仕組みやライフスタイルがどんどん変わっていくわけですから、住まいに対する考え方も変わっていいと思います。

『生き返るマンション、死ぬマンション』 年々ローンはきつくなるのに、資産価値はどんどん落ちてゆく――マンション大崩壊の時代に、我々庶民に打つ手はないのか? そんな悩みに「庶民の味方」が日本各地を徹底取材。あなたのマンションを「お宝」に変える方法を具体的に紹介! amazon_associate_logo.jpg
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