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生活習慣病の改善策のひとつとして、フィットネスに取り組む人は大勢いる。中でも糖尿病患者は、運動不足と肥満の解消が求められるため運動療法は不可欠だ。
糖尿病で運動療法と聞けば<ダイエット効果>をイメージしがちだが、<20分の適度な運動に炎症を抑える>という意外な効果がこの度報告された。
『Brain, Behavior, and Immunity』(2016年12月21日・オンライン版)に掲載されたこの新しい研究を報告したのは、米カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)准教授のSuzi Hong氏。
適度な運動をたった20分間行うだけで炎症を抑えられる可能性があるという。さらに興味深いのは、「健康によい運動は、必ずしも高強度である必要はないことを示唆している」という同氏のコメントだ。
今回の研究報告は、身体の「炎症」に焦点を当てたものだ。傷や異物から身体を守るために免疫系が急反応すると炎症が引き起こされるが、この炎症が長く続くと糖尿病をはじめとする慢性疾患の発症につながると考えられている。