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「ベターッと開脚」ができないのはなぜ? 無理なストレッチで麻痺の恐れも…

文=ヘルスプレス編集部、監修=三木貴弘
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神経組織が傷ついて麻痺につながることも

 私たちの体には骨、筋肉だけではなく、さまざまなものが全身に張り巡らされている。その代表的なものは「血管」と「神経」だ。それらが体の隅々にまで延びていることで、私たちは体を自由自在に動かすことが可能なのである。

 開脚のキーポイントになる骨盤から脚の裏にも、神経が通っている。「坐骨神経」と呼ばれる神経だ。この神経にトラブルがあると、いわゆる「坐骨神経痛」に苦しむことになる。ちなみに「坐骨神経痛」という病名は存在しない。

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 前屈や開脚を行うと、脚の後ろは伸ばされる。まれに、その神経が伸ばされると痛みを感じる人がいる。神経が伸縮の刺激を受けると、「ピーン」としびれるような感覚や、実際に脚がシビレを生じたりする。

 ところが、その状態から「ストレッチで筋肉が伸ばされているぞ」と思って頑張り、さらに無理して伸ばすと、最悪の場合、神経組織が傷ついてしまい麻痺などにつながってしまう。

 筋肉の硬さは、日々のストレッチやトレーニングを行うことで改善していく。だが、神経が伸ばされることで起きている痛みには、むやみにストレッチを行うと逆効果で、むしろ悪化する可能性がある。構造上、神経は伸張しない。無理に伸ばそうとすると傷つく恐れがある。

 神経が伸ばされることで起きる痛みには、一度医療機関を訪ねて、医師や理学療法士のアドバイスを受けるのが最善だ。せっかくのストレッチ習慣が、ケガにつながっては元も子もない。正しく安全に開脚にチャンレンジしてほしい。
(文=ヘルスプレス編集部、監修=三木貴弘)

※本稿は、「ヘルスプレス」にて、連載記事「“国民病”腰痛の8割以上はなぜ治らないのか」として掲載されたものです。

●三木貴弘(みき・たかひろ)
理学療法士。日本で理学療法士として勤務した後、豪・Curtin大学に留学。オーストラリアで最新の医療、理学療法を学ぶ。2014年に帰国し、東京の医療機関に理学療法士として勤務。現在は札幌市の整形外科専門の医療機関に勤務。その傍ら、一般の人に対しても正しい医療知識をわかりやすく伝えるために執筆活動にも力を入れている。執筆依頼は、”Contact.mikitaka@gmail.com”まで。

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