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日本共産党都議団副団長・曽根はじめ氏インタビュー

豊洲移転、東京都は汚染知りつつ強行&安全宣言…無駄な対策工事と用地購入に巨額税金

構成=松崎隆司/経済ジャーナリスト
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――東京ガスはその時、汚染対策をしたのですか。

曽根 東京ガスは01年頃に汚染対策をするために、土壌を入れ替えました。それから5、6年たって、そうした再汚染が起こっている。そこから豊洲は汚染が地下の深いところにあって、地下水と一緒に上がってくる。土を上のほうだけ入れ替えても、再汚染される危険があるということを認めざるを得なくなったのです。

 そこから改めて10メートルのメッシュで2000数百本、約10メートルぐらいの深さまでボーリングを打って詳細調査をしました。そのとき、水産仲卸売場のところから環境基準に照らして4万3000倍のベンゼンに汚染された土が発見されたというわけです。はっきりいってほとんどタール状ですよ。79倍でもかなりの臭いがすると思いますが、4万3000倍ともなると、ものすごいガソリンのような臭いがすると専門家は言っていました。そういうものがたまり、ピンポイントで存在しているようなのです。

――東京都はどのような対応をしたのですか。

曽根 ボーリングの3割ぐらいから汚染された土が発見されました。東京都はそのとき、発見された汚染土はすべて除去した、という説明でした。しかし汚染土はいろいろな深さから見つかっていたので、「どこにピンポイントで埋まっているかわからない」と我々は主張したのです。東京都は「汚染土が見つかった所はさらに深く掘って、ほかに汚染土がないか確認した」と説明しましたが、ボーリングで発見されていないところから見つかる可能性だってあるわけです。

再び上がってきた地下水

――専門家会議はどのような対応をとったのですか。

曽根 盛り土をする、という対策を打ち出してきたのです。

――盛り土をしたところで、東京ガスが同じようなことをしているわけですから、効果はないという事は問題にならなかったのですか。

曽根 私たちは問題にしたのですが、都は「見つかった場所は全部対処した」と説明するだけでした。それから専門家会議が提案したのは、「表層の辺りに汚染が集中しているので、表層から下2メートルは一律に土をはぎ取り浄化し、さらに上に2.5メートルの土を盛って埋め、合計4.5メートルの盛り土をする」というものでした。

 これをやれば、万が一地下に汚染した土があっても、地表に上がってくることはない。しかも盛り土の下で50センチぐらい小石を敷き詰めて空間をつくり、地下水が上がってきた時に、そこで水を貯える。それを井戸に移して浄化して排水する仕組みにしたのです。「盛り土をすれば地下水が地表に上がってこないようになる」と結論づけて、汚染対策工事を始めたわけです。

――なぜ、今のような状況になっているのでしょうか。

曽根 実はその後も地下水が上がってきてしまって、現在のような状況になってしまっているのです。我々は「地下の汚染が深刻だから、うまくいかないだろう」と思っていました。40ヘクタールにわたって地下水を全部地下で抑えるというのは、難しい。実際日本中探しても、成功した例はありません。
(構成=松崎隆司/経済ジャーナリスト)

※後編へ続く

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