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【物流の危機、ドローンが救う可能性高まる】徘徊老人の監視・災害対策・農業でも活用

構成=松崎隆司/経済ジャーナリスト
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ドローン先進国、欧米での取り組み

――今後は航空管制システムをしっかりやっていくことが大きな課題になると思いますが、ドローン先進国の欧米はどのような対応を取っているのでしょうか。

鈴木 まだ実用化されてはいません。これからだと思います。これは段階的に進んでいくと思いますが、最初は誰がどこにいるのかを把握するところから始まり、その次には、同じ空域を同じ時間に高度を変えて飛行できるようにする。飛行機の管制システムのようなイメージです。

――ドローンの操縦者は、どの程度まで機器の仕組みを理解していればいいのでしょうか。

鈴木 米国ではすでに業務用に利用する人向けに、飛行機のパイロットが受けるようなペーパー試験が行われています。更新は2年ごとで、日本ではどのようなかたちで実施するのかが課題です。

――17年はどのような年になりますか。

鈴木 昨年は「利用元年」というような言い方をしたのですが、今年は「事業化元年」になると思います。その背景には制度が整ってきたことと、大手の事業者が参入を検討し始めていることがあります。全日空や日本航空が機体の点検などにドローンを活用しようとする動きもあります。大型のドローンで海上で物が運べるようになると、離島への物流などで活用が期待できます。

――町中でのドローン活用は、今後実現されるでしょうか。

鈴木 そうした期待もありますが、各国とも規制が厳しいので町中で物流面で活用されるのはまだ難しいと思います。

物流危機を救う?

――今後、ドローンは物流ではどのようなかたちで活用されるでしょうか。

鈴木 ドローンポートのようなものを、標準の離着陸システムをつくっていかなければならないと思います。

――長距離の物流についてはどうですか。

鈴木 大型のドローンでカーゴ便を無人で飛ばそうという構想はあります。大手空輸会社が真剣に考え、国連の専門機関でもルールづくりが検討され、2020年代には実験的に飛ばすということになると思います。砂漠の飛行場から離陸して海上の飛行場に着陸することなどが検討されています。こうした時代は意外に早くくるかもしれません。ただ、通信の問題や衝突回避の問題など技術的な課題はまだまだあります。
 
――ドローンを活用すると、未来の社会はどのように変わっていきますか。

鈴木 地方からドローンは使われるようになるのではないかと思います。災害や過疎地域での活用が大きなテーマになるでしょう。過疎地域で活用されながら、技術が成熟し、信頼性、安全性が確保できれば都市にも入っていくのではないでしょうか。

――ドローンはシンギュラリティ(技術的特異点:従来とはまったく異なる世界が生まれる契機)をもたらすでしょうか。

鈴木 室内で使われるようになると、社会に大きな変化をもたらすかもしれません。倉庫内の点検などでも活用できますし、落下しても大きな問題にはなりません。ドローンは空を飛んでいるようなイメージがありますが、そうした屋内や排水溝などでも大きな力を発揮できると思います。今、ロボットが排水溝内で作業していますが、速度が遅い。それを加速できると思います。さらに広角のステレオカメラを搭載して、室内で飛行位置を推定し、障害物も回避できる室内自動飛行ドローンシステムの研究を行っています。
(構成=松崎隆司/経済ジャーナリスト)

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