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自宅が幹線道路に近いほど認知症になるリスク増大…大都市は難聴になりやすい?

文=ヘルスプレス編集部
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幹線道路沿いでは認知症のリスクもアップ

 難聴だけでなく、交通量が多く騒音レベルの高い場所に住むことについては、認知症のリスクも指摘されている。

 たとえば、カナダで約200万人のデータを取って行われた大規模調査(2000~12年)で、幹線道路の近くに住むと認知症のリスクが高まる――との結果が今年1月、英医学誌『ランセット』に掲載された。

 それによると、幹線道路から300m以上離れた場所に住んでいる人に比べて、101~200m以内では認知症の発症リスクが2%、50~100mは4%、50m以内だと7%も高くなった。

 これらの分析の結果、幹線道路から50m以内に住む人の認知症の7~11%が、交通量の多さに関係しているとみられるという。

 研究者は「騒音だけではなく、大気汚染物質や窒素酸化物など、交通でのさまざまな側面による影響も調べる必要がある」とコメントしている。

厚労省も「難聴は認知症発症の因子」と指摘

 ところで、聴力に問題がない高齢者よりも、難聴の高齢者のほうが認知症になりやすいというのは知られている。

 15年に厚生労働省が発表した「認知症施策推進総合戦略」のなかでも、難聴は認知症発症の因子とされている。また、難聴と認知症の関係を指摘する複数の研究もある。これらのデータが「騒音」でリンクしている可能性もゼロではない。

 この騒音・難聴・認知症の関連性の解明には、さらに研究が必要だが、私たち自身がもう少し騒音に対して関心を持つことも大切だ。

 日常生活における騒音が及ぼす健康への悪影響が明らかになってくれば、「受動喫煙」のように<不要な音>に対する配慮論が社会に醸成されるかもしれない。
(文=ヘルスプレス編集部)

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