籠池氏、カラクリを把握していない?

 このような説明を財務省理財局が素直に行えば、国民は納得するとも思えるが、「なぜ最初に高く設定して、ゴミの撤去費用でさじ加減したのか合理的説明ができないだろう」(須田氏)という。それゆえに近畿財務局は「交渉記録を破棄した」と言っているわけだが、本当かどうかは不明だが。

「証人喚問で、籠池氏は『定期借地後にゴミが出てきて、その報告を受けたか』と質問を受けました。それに対して、籠池氏は『受けていない』と。建設業者と設計事務所と弁護士が近畿財務局に交渉しに行きました。そのなかで、定期借地契約から買い取りに変わって、ゴミ撤去費用も積算され、瑕疵担保特約も決まった。籠池氏を除いたところで決められたので、本人は『そんなに安くなるんかいな』と思ったわけです。彼はカラクリを何も知らないのでしょう」

 売却価格は確かに1億3400万円だが、籠池氏はそれとは別にゴミの処理費用を負担しなければならないことになっていた。須田氏はそのことに対する認識が薄いと指摘する。さらに、産廃処理の仕組みなどを知らないために、いいように使われた可能性すらあると語る。

「多額の産廃費用を見積もるために、最初の土地評価額を高く設定しようと誰かが考えても不思議ではない。一方、国側にしてみれば、使い勝手の悪い土地を森友に押し付けることができる。そして、建設業者や産廃業者はみんな儲かる。財務省や国土交通省は関係業者らに良い顔をしたかったのかもしれない」

 大阪府の私立小学校認可のあり方も問題視されているが、須田氏によれば、土地を手放したい財務省側が大阪府にプレッシャーをかけたと考えるのが妥当ではないかと語る。

 森友問題は国会では今後も追及が続くかもしれないが、このままでは堂々巡りだろう。なぜ、問題の土地がその価格に設定されたのか、ゴミの撤去費用はどのように決められたのか、といった基本的な部分に立ち返れば、事の本質が見えてくるのではないか。
(文=横山渉/ジャーナリスト)

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