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有馬賢治「日本を読み解くマーケティング・パースペクティブ」

ドミノ・ピザ「地獄絵図」事件の真相…PR戦略が「秀逸過ぎ&効果出過ぎ」の異例事態

解説=有馬賢治/立教大学経営学部教授、構成=編集部

 この場合に、単発の話題提供では、一時的に注目を集めてもすぐに忘れられてしまいますが、ストーリー性があると、どの時点で消費者が話題に触れても、前後を含めて検索してもらえる可能性が高まります。今回の事例では以下のような段階を追ったストーリー性があったために、マスコミの注目度も高く、取材のネタとなるパブリシティ効果が生まれたと分析できます。

(1)トナカイを使うという時点での話題提供
(2)トナカイの調教という話題提供
(3)トナカイによるデリバリーのための機材の試行錯誤という話題提供
(4)トナカイでは失敗したが、トナカイ風のバイクによるデリバリーで代替するという話題提供

 今回は、トナカイでのデリバリーが成功しても失敗しても、マスコミの注目を集める仕掛けが含まれていた点が、プロモーション戦略として秀逸であったと評価できます」(同)

 インターネットの話題が最も浸透しやすい現代において、ドミノ・ピザの戦略は大きな効果が出過ぎた珍しい事例といえるかもしれない。しかし、こうした話題つくりの工夫や、企業としての新たな挑戦の姿勢を持たなければ、現代の苛烈な競争市場で生き残れない時代に突入したともいえよう。
(解説=有馬賢治/立教大学経営学部教授、構成=編集部)

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