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三上洋「IT漂流時代」

革命的なUstreamが消滅した今、乱立するライブ配信サービス生き残りのカギは?

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ライブ配信サービスへ求める3要件


 ライブ配信サービスの賑わいのつくりかたは、動画共有サービス「YouTube」と似ている部分があるかもしれません。

 YouTubeは今や圧倒的に絶大な人気を誇る動画共有サービスです。YouTube上で独自に制作した動画を継続的に公開する人物や集団を指す名称として、「YouTuber」という言葉があります(Wikipediaより)。直近ではインターネットテレビ事業「YouTube TV」が米国で始まりますが、そもそも、動画共有サービス「YouTube」としての根幹はたくさんのコンテンツを用意し、たくさんの視聴者を呼び込むために、「クリエーターを育成し、コンテンツを生んでもらう」ことに注力しています。

 つまり、多種多様なコンテンツがなければ、視聴者は来ない。だから、多彩なコンテンツを用意するために、クリエーター育成にYouTubeは力を入れています。

 それは、ライブ配信サービスも同じ。ライブ配信サービスは、まず配信者を育成し、支援(応援)をしなければなりません。配信者というクリエーターがいなければ、ライブ配信サービスの賑わいは生まれません。

 その配信者がライブ配信サービスへ求める要件は3つです。

・たくさんの人に視聴してもらえるサービスであること
・ライブ配信しやすい(利便性のある)サービスであること
・配信者(クリエーター)がマネタイズできること

 16年からライブ配信というジャンルは黎明期から全盛期へ入りました。16年は15年に比べ、倍以上のライブ配信サービスが生まれました。

 黎明期は「たくさんの人に視聴してもらえる」「ライブ配信しやすい(利便性のある)」ことがサービスへ求められてきましたが、全盛期に入り、リアルタイムに情報が発信できるという魅力は当たり前のものとなって、その魅力だけでクリエーターをサービスに引き止め続けることはできません。

 YouTubeにおいても、クリエーターの制作モチベーションを維持するためのひとつの手段として、広告収入の一部をクリエーターへ還元する仕組みがあるように、ライブ配信サービスにおいても、特別な人だけが優遇されるカタチではなく、無理のない、公平なかたちで配信者へ還元されるマネタイズの仕組みも求められています。

 ただ、サービスとサービスの競争が激化していることから、後発のライブ配信サービスは、これまでのライブ配信サービスで著名な人気のある配信者に対して、契約を結び、インセンティブを払うことによる配信者の取り合いが始まっています。

 しかし、そのかたちは長い目で見ると、適切なものではないと思うのです。インセンティブを渡すためのいわゆる宣伝広告費がカットされる方向になれば、配信者は一気にそのサービスから離れてしまいます。配信者からみれば、上の3要件を満たすことができれば「サービスはどこでもいい」と実際に感じているクリエーターは多いのです。
(文=三上洋/ITジャーナリスト、ノダタケオ/ライブメディアクリエイター)

※後編へ続く

革命的なUstreamが消滅した今、乱立するライブ配信サービス生き残りのカギは?のページです。ビジネスジャーナルは、連載、UstreamYouTubeツイキャスの最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!

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