自殺を予防するとされる「TALKの法則」とは?

 そして上記の回答結果に、自殺リスクが高い人の自殺を予防するとされる「TALKの法則」を対置してみると解決の糸口がやや見えなくもない。TALKとは「Tell」「Ask」「Listen」「Keep safe」の頭文字をとった合成語で、要は周囲の人間がとるべき態度の要点を意味している。

Tell=心配している旨を、きちんとコトバにして本人に伝えること。
Ask=自殺が視野にあるか、「死にたい」と思っているか、率直に尋ねることを厭わない。
Listen=聞き役に徹し、本人の気持ちを一心に受けとめること。
Keep safe=危険状態を察したら、本人の安全を最優先し、適切な対処を施すこと。

 前掲「希死念慮」は、うつ病の大きな特徴とされる。厚労省が自殺対策の中核に「うつ病対策」を据えているとおり、自殺とうつ病の関係は深い。

 あるいは、うつ病の人に見られる自殺の兆候現象を指す「事故傾性(accident proneness)」という言葉がある。なにやら難儀な用語にも想えるが、その特徴は下記に列挙のごとくわかりやすい。

 ギャンブルに溺れる、多額の借金をする、暴力事件を起こす、自暴自棄傾向が目立つ、忽然と失踪、無断欠勤……。あるいは、最近クルマの運転や日常の言動が荒くなっている、性的な逸脱行為を耳にした等も「事故傾性」の代表的な特徴だ。

 日本では、ゴールデンウィーク明けは自殺が急増する季節として知られている。いわゆる「五月病」は、大半が一時的な抑うつ気分に属し、病気には当たらないとされている。だが、その症状が継続するような場合は、精神疾患が潜んでいる可能性も否めない。

 家族や友人、職場の同僚や先輩が、どうも連休明けからおかしい……。そう感じたら、「TALKの法則」や「事故傾性」の項を思い浮かべてみるのも一考だろう。
(文=ヘルスプレス編集部)

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