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午堂登紀雄「Drivin’ Your Life」

賃貸住宅、これだけのメリット…住宅ローン地獄も無縁、移動自由で設備修繕はタダ

文=午堂登紀雄/米国公認会計士、エデュビジョン代表取締役
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人間関係のしがらみからの自由

 たとえば付近の環境が悪化した、近所にヘンな人が住んでいる、間取りが使いにくいという場合でも、賃貸なら気軽に引っ越すことができます。騒音おばさんやゴミ屋敷といったニュースが話題になることがありますが、所有しているから移動できず、周辺の人は困惑します。しかし賃貸なら、そんなものに煩わされるくらいなら、さっさと引っ越そうという判断ができます。

 また、マンションを所有すると、管理組合への参加など、本業には不要なことに時間を奪われることがあります。私も所有する物件の数だけ「組合の役員になりませんか」と誘いが来ますが、賃貸ならそんな面倒なことはありません。

変わる返済能力に対応できる

 収入が減る、会社がなくなる、突然失業するということも、当たり前のように起こる時代です。そんなとき、ローン返済につまずく可能性もあります。

 また、住宅ローンを返済するために働きたい人はいませんが、「住宅ローンが残っているから」という理由で、定年退職後も働かざるを得ない人もいます。人生で最も活躍できる期間を住宅ローンを気にしながら生きるとか、本当は引退したいのにやむを得ず働くというのは、それはそれでしんどいものがあります。

 しかし賃貸ならば、収入が減って苦しくなったら家賃の安い物件に引っ越して対応することができます。収入が上がった、結婚した、家族が増えた、ということなら、広くて高級な物件に住み替えることもできます。

 自分の支払能力は変わる可能性があり、賃貸はそうした変化にも自在に対応しやすい居住形態といえます。

老後は賃貸には住めないのか?

 また、「老後は賃貸物件が借りにくくなる」ともいわれることがあります。かつては、現在のような保証ビジネス(保証会社が入居者の支払能力を保証し、仮に滞納があっても一定期間は保証会社が家賃を立て替えて大家に支払う制度)がなく、保証人を立てられない独居老人は、賃貸物件を借りられませんでした。

 また、年金のみで収入が少ないとか、居室内で死亡するといったリスクがあるなどで、高齢者は避けられる傾向がありました。もちろん今でもありますが、昔ほどではありません。

 しかし高齢者を避けるのも、貸し手優位の時代だからできたことです。戦後からバブル期にかけての、住居不足の時代の名残りです。

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11:30更新
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