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なぜ年収1000万円の人は落語を聴くのか?ゼロから始める超・落語入門

文=真島加代/清談社
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落語家の仕草をまねればプレゼン力がアップ?

 落語とビジネスの共通点には、空気を読む力だけではなく「プレゼン力」もある。落語を聴くことにより、多くの聴衆の前で話すときに求められる「惹きつける力」も学ぶことができるという。

「プレゼンテーションのポイントは、どれだけ聴衆を惹きつけられるか。その点でいうと、自分の体ひとつですべての登場人物を演じる落語家の仕草は、プレゼン時のパフォーマンスの参考になるでしょう」(同)

 横山氏によると、実は落語家がもっとも苦心するのは、落語のストーリーの暗記ではなく、この演じる際の仕草や目線を身につけることだという。

 落語は仕草や目線にこそリアリティが宿るため、落語家はそうした動きにもっとも気を使う。1996年に落語界2人目の人間国宝に認定された故・3代目桂米朝は、稽古のとき、弟子に「話し相手の身長はなんぼや? 大人か? 子供か?」と指導していたという。

「さすがに、ビジネスシーンでは目線の高さにまでこだわる必要はないでしょう。しかし、身振り手振りをつけてホワイトボードの前を歩く、といった動きを加えるだけでも、プレゼンでの印象は格段によくなります。映像で好きな落語家の動きを見て、その仕草をまねるだけでも、プレゼンの練習になるはずです」(同)

 もっとも、落語を映像や音声を通じて聴くだけで、すぐにビジネスに役立つ力が得られるほど甘くはない。横山氏は、落語家の仕草や目線に宿る「本物のすごみ」を味わうには、「やはり生の落語を聴くのが一番」と語る。

「ユーモアのセンスを養うだけなら、CDやDVDで落語を聴くのがもっとも手軽な方法でしょう。今は、3代目古今亭志ん朝師匠など、亡き名人たちの落語が収録されたCDやDVDが数多くあります。しかし、ビジネスに役立つプレゼン力を身につけたいなら、生で落語を聴くことをおすすめします」(同)

初心者は寄席より有名落語家の独演会に

 では、生の落語に触れるには「どこで」「どんな落語」を聴けばいいのだろうか。真っ先に思い浮かぶのは、やはり寄席に行くことだが、意外なことに横山氏は「初心者には寄席はおすすめできない」と話す。

「寄席には漫才や紙切りなどの演者を含め、毎日10人前後が舞台に上がり、なかには洗練されていない新人落語家も多く出演します。そのため『つまらない』と感じてしまう人も少なくないのです。落語に慣れていない人は、まず世間的に『おもしろい』とされている落語家の独演会や、テレビに出ているような有名な落語家の落語会に行くといいでしょう」(同)

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