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『貴族探偵』、「相葉雅紀に主役は無理」が決定的…主役ミスキャストでフジ月9末期状態

文=西聡美/ライター
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『貴族探偵』、「相葉雅紀に主役は無理」が決定的…主役ミスキャストでフジ月9末期状態の画像1「Thinkstock」より

 嵐の相葉雅紀が主演を務める今クールの連続テレビドラマ『貴族探偵』(フジテレビ系)の第3話が5月1日に放送され、平均視聴率9.1%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)となった。

 郊外の倉庫で首と両腕が切断された女性の遺体が見つかる事件が発生。殺害されたのは宇和島逸子(岩佐真悠子)で、高校教師の浜村康介(内野謙太)が逮捕されたが本人は容疑を否認。真相を探ってほしいと探偵の高徳愛香(武井咲)の元に女子高生の垂水遥(橋本環奈)が依頼にきた。

 遥と浜村は恋愛関係にあり、結婚の約束までしていた。それを知った逸子は証拠写真を撮って浜村をゆすっていたのだ。学校で孤立してしまった遥と、過去の自分を重ね合わせた愛香は「あなたを絶対に見捨てない」と事件解決を約束するが、またもや貴族探偵(相葉雅紀)に首を突っ込まれる。

 愛香が出した推理は、逸子の夫、宇和島政人(高橋努)が妻からのDVに耐えかねて殺害したというもの。首を切断したのは、妻が生きていることを演出するために布団から顔だけを出して動画を撮影する目的。腕を切断したのは、家事をまったくしない妻の本性を隠すために、キッチンやタンスに妻の指紋をつけるため。しかしこの推理は、生首だと思っていた動画の続きで妻が起き上がったことで覆される。

 一方、貴族探偵の召使いは、犯人は逸子行きつけの美容院のオーナー、小関仁美(陽月華)だと推理する。美容院に回覧板を届けに来た八木多香絵(大島蓉子)は、事件が起きた日に仁美が逸子の髪を切る姿を確かに目撃したと証言。しかし、これこそが逸子の生首だと指摘。そして最後の目撃場所となった和菓子屋には、仁美自身が替え玉となって赴いていた、とも推理する。この推理を前に、ついに仁美は自白する。

 仁美も逸子に不倫を知られ、3年間もゆすられ続けていた。偽装工作に使った首と腕は浜村の家の玄関前に置いた。自分が疑われては困ると焦った浜村は、穴を掘って埋めているところを目撃されただけだったのだ。

 結局、今回も貴族探偵に事件を解決された愛香は落ち込むが、貴族探偵の言動から「あなたは最初から真犯人がわかっていたのではないか」と語りかけるのだった。

主演だけが物足りない

 完全にキャラクターと設定で遊んでいる今作。あり得ない世界観だから細かなことをいちいち気にせず見られる気楽さが月曜の夜にはちょうどいい。相変わらず鼻形雷雨演じる生瀬勝久の軽妙なセリフ回しと間、真剣なんだかふざけてるのかわからない表情は秀逸で、鼻形を見るだけで満足してしまう。

 そして第3話にきてますます感じるのは、相葉が相葉にしか見えず、もっともっと別人に見えたら良かったのに……というもの。ドラマとしてみたときには、主演だけが物足りない。図らずとも、相葉に主役は無理だというのが、このドラマで決定的になった感すらある。

 相葉本人の個性を使うなら絶対に貴族ではないし、同じ嵐であれば松本潤や大野智のほうがどこか貴族っぽいし、二宮和也が抜群の演技力を発揮していたら――。いっそのこと、彼らに主役を交代すればどうなのだろうかと勝手に妄想してしまう。

 相葉雅紀は演技力があるタイプではないので、本人の良さを生かしてあげるキャスティングで魅力が出る。本当に良いドラマは人気者だけではつくれない。本物の俳優というのはやはりすごいのだ。演技力を求めず、人気だけが欲しいなら、その人気者に合った役を用意するのがつくり手側の責任だと、本作を視ながら改めて感じた。
(文=西聡美/ライター)

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