穐田氏と佐野氏は経営路線をめぐり対立していました。佐野氏は料理レシピを米国をはじめとする世界に広めることを目標にしていましたが、海外進出は順調にいっているとはいえない状況でした。一方、穐田氏はレシピの海外事業には消極的で、スーパー特売情報の提供や食材宅配などの新規事業を立ち上げ、さらに結婚式場の口コミサイトを運営する『みんなのウェディング』などを買収し事業の多角化を進め、株価を飛躍的に向上させてきました。この穐田氏の路線に真っ向から反対していたのが佐野氏です。創業者である佐野氏としては、低迷を続けていた会社が、穐田氏の入った途端に急成長し上場まで果たし、今度はその穐田氏が自分のやり方を否定する経営路線に突き進んだことが、おもしろくなかったのでしょう」(同)

 15年12月、佐野氏の社長復帰案を会社側の指名委員会が却下。すると発行済み株式の43.5%(当時)を保有する筆頭株主である佐野氏は16年1月、自分を除いた全取締役を刷新する株主提案をすると表明した。その後、2月に佐野氏と会社側の妥協が成立し、佐野氏が推す新しい社外取締役の選任案で一本化した。

 ところが、3月の株主総会でこの人事案が可決された直後の取締役会で、穐田氏の社長退任が決まったのだ。

「佐野氏陣営による事実上の解任でした。穐田氏は続投するとみられていただけに、社内は一時混乱に陥り、穐田氏の社長復帰を求める動きまで生まれたほどです。さらに、穐田氏の社長退任直後、クックパッドの株価は急落。同社株は15年8月に上場来最高値の2880円をマークしましたが、穐田氏退任後にジリジリと下落し、現在では900円前後と3分の1まで下落した状態です。この株価が、穐田氏の抜けたクックパッドに対する市場の評価を如実に物語っています」(同)

 ちなみに穐田氏は現在、住宅・不動産サイトを運営するオウチーノの取締役会長を務めているが、昨年10月28日に穐田氏がTOB(株式公開買い付け)で同社を買収すると発表した直後、同社の株価は高騰した。

 そんな穐田氏の今回の婚外子報道だが、豪腕経営者らしく私生活面でも派手さが目立っていたのであろうか。

「IT界隈の金融関係者の間で穐田氏は有名人ですが、手堅い実務家という印象で、その人となりや私生活が話題になるようなタイプではないので、菊川との結婚や今回の報道については、正直意外だという感想です。ただ、我々には想像もつかないほどの資産家であることは確かなので、一般の常識や尺度とはかけ離れた感覚をもっているのかもしれません」(経済ジャーナリスト)

 いずれにせよ、報道に対し穐田氏サイドから釈明や反論など、なんらかのリアクションが今後なされるのか、しばらく注目を集めそうだ。
(文=編集部)

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