ビジネスパーソン向け人気連載|ビジネスジャーナル/Business Journal

納得した商品選びのコツ
今回は、自分に適した生命保険商品を選ぶためのコツをお伝えしたい。
まず、保険ショップに代表される、複数の保険会社の商品を取り扱っている相談先だけでなく、1社専属のような形態の違うところにも足を運ぶことだ。
こんな実例がある。複数社の商品を扱う代理店から、A社の商品を強く勧められたBさんがいた。あまりに勧めるので、「A社の営業担当者のほうが商品に詳しいだろう」と考え、A社のHPを見て連絡を取った。
Bさんは中小企業の経営者だったが、先の代理店の担当者は、Bさんの職業を聞いたにもかかわらず、個人向け商品の提案に留まった。Bさんは会社のことも含めて商品選びをしてくれるものと思っていただけに、不信感を抱いた。A社の担当者は、当然ながらA社の商品に詳しい。さらに法人契約も相当数経験しているため、当然のように会社の経営や就業規則、退職金制度についても丁寧に相談に乗ってくれたという。
もちろん、逆のケースもある。重要なことは、チャンネルの違う複数の相談先に相談するなど、複合的な視点から最適の契約を考えるということだ。
いずれにせよ、正直に告知すること、わからないことは納得するまで何度でも聞くこと、納得するまでは契約書にサインをしないことが、後々で大損をしないためのセオリーであることは間違いない。
最適の提案のために
では次に、最適の提案を受けるための3つのコツをお伝えしたい。
それは、最初の面談にかかっている。面談の際に、第一に、ほかにも提案を受けていること、第二に断る可能性があること、第三に断った場合でも、今後いい情報があれば伝えてほしいといったことを明確に伝えることだ。
第一について、他社から提案された設計書を見せる客も少なくない。失礼ながら、個人的には、これは考えものだと思っている。複数社取り扱っている代理店のなかには、提示された設計書を見て「同じ商品を、これより500円安くできます」と、設計書の横取りをする者もいるらしい。これだけは断言するが、同じ商品を完全に同一条件で設計したら、保険料はどこに相談しても同じになる。500円安くなるというなら、見た目は同じように思えても、どこかで保障を減らしているはずだ。「500円安くできるのは、ここでしかできない」と思い込んだ客は、そこで契約したという。あまりにも卑劣で、これほど客を侮辱した話はない。