NEW

公文式に重大な落とし穴?「東大生の3人に1人は出身者」のカラクリ

【この記事のキーワード】

, , ,

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 しかし、おおた氏は、この点にこそ「公文式の落とし穴」があると指摘する。

「シンプルな計算問題の反復は、どうしても“訓練式”になってしまう。公文式メソッドは、問題を『理解すること』より『できるようになること』に主眼が置かれているため、『なぜこうなるのか?』という学問の本質的な疑問が置き去りにされてしまうのです」(同)

 学習内容が高度になっていくと、そこで要求されるのは応用問題にも対応できる「高い理解力」や「複合的な思考力」。これらは難関の中学受験を勝ち抜く上で必須とされている能力だが、公文式ではこの力が身につきづらいとされる。このため、中学受験界には“アンチ公文式”の声も少なくないという。

「公文式は、『問題を理解する喜び』の代わりに『先に進む達成感』を報酬として設定しています。言い方は悪いですが、それを“餌”にして子どもたちのやる気を引き出している。いわば、“劇薬”のような学習法なのです」(同)

 実際、公文式のメリットを語る出身者がいる一方、「単純な問題の反復に飽きてしまった」「公文式では思考力は養われないと思う」「大学受験に必要な力は身につかない」など、公文式に否定的な出身者も少なくない。

 たとえば、京都大学出身の田崎陸斗さん(仮名)もその1人だ。田崎さんは小学校のテストで満点を取り、成績はほぼオール5という“神童”で、小学生の頃から「難しい問題を解いたり難しい理屈を理解したりするのが楽しいタイプ」だったという。しかし、単調な公文式のやり方が肌に合わず、「自分にはまったく合わなかった」と1年ほどで辞めてしまっている。

「彼のように、『1を聞いて10を知る』タイプの子、または『1を聞いて、すぐに2には行かずに、1について自分なりに考えたい』というタイプの子は、公文式メソッドはそもそも合わないと思います」(同)

 公文式に寄せられるのは、「やっててよかった!」の声ばかりではないのだ。

公文式は小学校低学年で卒業すべき?

 ただし、「東大生の約3人に1人が公文式出身者」という事実からもわかるように、上手に活用すれば、公文式にもそれなりの意味があるという。

「早いうちに公文式メソッドで学力の基礎を身につけることは、大きなアドバンテージになるはずです。しかし、大事なのは、公文式で身につけた力を次のステップに活かすことです」(同)

 おおた氏によると、理想は幼稚園の年中から小学校の低学年の間に公文式を始めることだという。そして、子どもが学習を進めるうちに、もっと難しい問題に取り組みたいという欲求を持つようになったら、それが公文式を“卒業”する合図となる。

『なぜ、東大生の3人に1人が公文式なのか?』 東大生の3人に1人は公文式に通っていたという調査結果がある。著者がかつて行ったインタビューでは、偏差値最高峰の東大医学部生の3人に2人が公文式の出身だった。これは何を意味するのか? 斬新な視点から数々の学校や塾を論じてきた教育ジャーナリストが、本書では「どうして公文式で学力が伸びるのか?」「どんどん進む子とやめてしまう子の違いは何か?」に切り込んだ。 水色の「KUMON」の看板は、日本全国どこの街でも見ることができる。評判は海を渡り、今や49の国や地域にまで教室が広がっている。世界で最も有名な学習メソッドの強さの秘密と意外な弱点が、今、明らかになる。 amazon_associate_logo.jpg

公文式に重大な落とし穴?「東大生の3人に1人は出身者」のカラクリのページです。ビジネスジャーナルは、ジャーナリズム、, , , の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!

Ranking
  • ジャーナリズム
  • ビジネス
  • 総合

関連記事

BJ おすすめ記事