北朝鮮の金正恩体制はロシアの傀儡政権?

「自分たちのものだ」という意識を、ロシア北朝鮮にも持っているのではないだろうか。第二次世界大戦末期、日本に宣戦布告した旧ソ連が日本の植民地であった朝鮮半島に進軍したことから、北朝鮮は建国された。

 しかし、朝鮮戦争でアメリカを中心とする国連軍によって壊滅寸前であった北朝鮮を中国が人民解放軍を投入して守ってから、北朝鮮は親中国になったという経緯がある。

「ロシアと北朝鮮は親子関係。中国と北朝鮮は兄弟関係です。だから、中朝の対立は兄弟ゲンカなんです。そこに、今は“親”が出てきているということです。金正恩体制が発足したときから、北朝鮮はロシアに完全に首根っこをつかまれています。傀儡政権といっても過言ではないでしょう。

 2011年8月、金正日(キム・ジョンイル)は死去する4カ月前にモスクワを訪問しました。鉄道で8日間くらいかけて、病をおしてプーチンに会いに行ったのです。そして、約1兆2000億円の北朝鮮のロシアへの累積債務の90%を帳消しにしてもらっています。この債務については、ロシアが『返せ、返せ』と強く圧力をかけていました。

 金正日としては、死期が近いなかで息子に国を継がせるにあたって、『これをなんとかしなければいけない』と思ったのでしょう。プーチンとしては、債務の90%を帳消しにする見返りとして、北朝鮮のウランを狙いました。ロシアにはありませんから。ほかにも、北朝鮮には希少金属があります」(同)

 では、金正恩体制になって北朝鮮とロシアの関係はどうなったのか?

「13年9月、ロシアと北朝鮮の国境でハサン(ロシア)と羅津(北朝鮮)を結ぶ鉄道が開通しました。ロシアのレールの幅は広く、北朝鮮のほうは狭いんですよ。そして、鉄橋は1つしかない。そこで、狭いレールの外側にロシア規格の広いレールを敷いてつなげたのです。同時に、北朝鮮の羅津港がロシアのお金で整備されました。そして、開通から3カ月後の12月、北朝鮮ではナンバー2で中国寄りの張成沢(チャン・ソンテク)が処刑されました」(同)

 金正恩の叔父に当たる張は、北朝鮮の初代最高指導者である金日成(キム・イルソン)の娘で金正日の妹に当たる金敬姫(キム・ギョンヒ)の夫である。処刑については「120匹の飢えた猟犬が使われた」とも「火炎放射器で焼かれた」とも伝えられた。

「張の関係者も処刑され、金正恩体制の中で中国寄りの勢力はどんどん後退させられていきます。同時に、次のナンバー2になった崔竜海(チェ・リョンヘ)が14年11月にモスクワに行ってプーチンと会っています。このとき、崔はプーチンに金正恩の親書を渡しています。

 北朝鮮は完全にロシアにシフトしていき、ロシアの新聞には『事実上の軍事同盟を結んだ』とも報じられています。15年5月に北朝鮮の人民武力相の玄永哲(ヒョン・ヨンチョル)が、金正恩が出席する行事中にうたた寝をしていたということで処刑されました。その3日前まで、彼はモスクワにいたんですよ。そこで、ミサイルの買い付けに失敗した。それが処刑の真相です」(同)

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