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石原結實「医療の常識を疑え!病気にならないための生き方」

梅雨の不快さや体調の崩れ、一発で解消&スッキリする方法

文=石原結實/イシハラクリニック院長、医学博士
梅雨の不快さや体調の崩れ、一発で解消&スッキリする方法の画像1「Thinkstock」より

 これから先の季節、段々と湿度が高くなると共に、梅雨に入るとそれが最高潮に達し、うっとうしさも極まってくる。

 梅雨時は、急激な気圧の変動に伴い、頭痛やリウマチ、古傷の痛みの悪化という「気象病」を起こしやすいばかりか、自律神経の失調もきたしやすい。その上、日照時間が少なくなるので、睡眠ホルモンといわれる「メラトニン」の脳での産生分泌が不足し、睡眠不足に陥り、ひどくなると「梅雨うつ」を患う人もいらっしゃる。

 さて、自律神経は我々の意思とは関係なく、心臓、血管、胃腸、肺、肝臓、内分泌臓器などの内臓の諸器官の働きを調節している。自律神経は交感神経と副交感神経より成っており、交感神経は「昼の、緊張の、活動の、闘いの」神経といわれ、副交感神経は「夜の、リラックスの、休息の」神経といわれる。

 あたかも、馬の手綱のごとく、お互いに拮抗、または協調して、内臓の諸器
官をコントロールしている。

梅雨の不快さや体調の崩れ、一発で解消&スッキリする方法の画像2

 寒いときは交感神経が働いて体熱の産生を促し、体表の血管を縮めて、熱の放散を防ぐ。逆に暑いときは副交感神経が優位に働き、体熱を体外に発散させるために体表の血管や毛穴を弛緩させる。

 梅雨時は蒸し暑い日があったり、「梅雨寒」で急に寒くなったり、また暑いのでクーラーをつけたら体が冷えすぎたりと、交感神経と副交感神経の調節機能がとても狂いやすくなる。その結果、血圧の乱降下、動悸や頻脈、食欲過剰や食欲不振、便秘や下痢といった自律神経失調に陥る人がいらっしゃるわけだ。そこに、日照量の不足→メラトニンの分泌低下→不眠が加わると、梅雨うつの危険が高まる。

サウナ浴

 そう簡単に、自律神経が働きを狂わせないようにするには、短期間で「暑さ」と「寒さ」の刺激を与えるようにするとよい。

 一番手っ取り早い方法が、サウナ浴だ。サウナファンの人は、誰しもご経験済みの通り、

・サウナ浴=5~10分(副交感神経を刺激)
・冷水浴(手足に水をかけ徐々に体をつける)(交感神経を刺激)
・休息=5~10分(副交感神経が働く)

 これを何回か繰り返した後の爽快感は、表現のしようがない。まさに筆舌に尽くしがたい。「抑うつ気分」など、文字どおり雲散霧消する。

 ただし、サウナ嫌いの人やサウナへ行く時間がない人は、自宅の風呂の湯船にじっくりつかった後に、冷水シャワー(心臓から遠い手足から体の中心へ徐々に冷水をかける)をすることを繰り返されるとよい。

 なお、自律神経鍛錬法としては、昔から一定した人気のある「乾布摩擦」がある。乾いたタオルか布で体表(皮膚)をゴシゴシする方法だ。体表の血液の流れがよくなり、体温が上がってくるが、そのほかにも内臓の鏡といわれる皮膚を刺激することで、末梢神経から、自律神経、中枢神経も刺激・鍛錬できるからである。
(文=石原結實/イシハラクリニック院長、医学博士)

石原結實/イシハラクリニック院長、医学博士

石原結實/イシハラクリニック院長、医学博士

1948年長崎市生まれ。長崎大学医学部を卒業後、血液内科を専攻。「白血球の働きと食物・運動の関係」について研究し、同大学大学院博士課程修了。スイスの自然療法病院B・ベンナー・クリニックや、モスクワの断食療法病院でガンをはじめとする種々の病気、自然療法を勉強。コーカサス地方(ジョージア共和国)の長寿村にも長寿食の研究に5回赴く。現在は東京で漢方薬処方をするクリニックを開く傍ら、伊豆で健康増進を目的とする保養所、ヒポクラティック・サナトリウムを運営。著書はベストセラーとなった『生姜力』(主婦と生活社)、『「食べない」健康法』(PHP文庫)、『「体を温める」と病気は必ず治る』(三笠書房)、石原慎太郎氏との共著『老いを生きる自信』(PHP文庫)、『コロナは恐くない 怖いのはあなたの「血の汚れ」だ』など、330冊以上にのぼる。著書は韓国、中国、台湾、アメリカ、ロシア、ドイツ、フランス、タイなど世界各国で合計100冊以上翻訳出版されている。1995~2008年まで、日本テレビ系「おもいッきりテレビ」へのレギュラー出演など、テレビ、ラジオ、講演などでも活躍中。先祖は代々、鉄砲伝来で有名な種子島藩の御殿医。

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