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心疾患リスクが極端に低い民族が判明…その驚愕の生活習慣

文=ヘルスプレス編集部
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健康は脂質とタンパク質を主食にするケトン食が原因

 元神奈川大学理学部教授でボリビア不老長寿研究所教授でもある関邦博氏は、次のように語る。

「アマゾンの原住民は、野性動物のように脂質とタンパク質を主食にするケトン食ですので循環器系が正常値をしめているものと思います。ニューギニアなどの原住民も同じようなデータがあります」

「炭水化物を主食にする食生活では、糖質が高血糖を招き、インスリンの分泌を促進させる。さらに、インスリンがホスホジエステラーゼを活性させてcAMPやcGMPの産生を抑制させ、血管を収縮させ、血液循環を悪化させ、動脈硬化亢進させます。ブドウ糖=グルコースは、糖化反応を亢進させ、後天的に遺伝子を変異させ、生活習慣病に罹患し、短命になるのです」

 Thomas氏らの研究では、炭水化物、つまり糖質の摂取に関する積極的な言及はされておらず、一定量の運動量と未加工の炭水化物の摂取、蛋白源として脂肪の少ない野生動物の肉や魚を摂っているなどとしている。

 この報告では明確な結論を避けているが、なぜチマネ族では動脈硬化が進まず心臓血管疾患が極めて少ないのだろうか。

 関氏は、次のように語る。

「世界の生活習慣病を増やしている真の原因は、主食の糖質(穀類、砂糖など炭水化物)への依存性と、糖化反応と酸化反応を亢進させ後天的に遺伝子を変異させることにあります」

 こうした視点を盛り込んだ、さらなるフィールドワークを期待したい。
(文=ヘルスプレス編集部)

関邦博(せき・くにひろ)
ボリビアの不老長寿研究所教授、元神奈川大学理学部教授
専門分野、環境生理学、高圧生理学、生理人類学、潜水学。1944(昭和19)年香川県生まれ。1967(昭和42)年神奈川大学卒業。1972(昭和47)年フランス、エックス・マルセイユ大学理学部卒業。1976(昭和51)年科学技術庁所管の海洋科学技術センター研究副主幹、調査役。1996(平成8)年神奈川大学理学部生物科学科教授。1991(平成3)年国際水中科学技術アカデミーから水中のノーベル賞と呼ばれる第33「トライデント金賞」を東洋人として初めて受賞。ボリビアに移り住み、独自の手法で自らの末期がんと糖尿病を克服した経験を持つ。

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