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住宅ジャーナリスト・山下和之の目

新築より2千万円も安い!首都圏の中古マンション、値下がり開始で「買い時」か

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新規登録価格が在庫や成約価格を引き下げる


 中古マンションの市場における価格には3つの種類があります。実際に売買契約が成立した成約価格、在庫物件の平均価格を示す在庫価格、そして新規に登録される価格の新規登録価格です。

 市場が活性化していて、売手より買手が多い売手市場であれば、売手は強気の値付けをしてきます。新規登録価格は在庫価格とほとんど変わらないか、むしろ在庫価格より高い価格付けを行ってきます。買手が多ければそれでもすぐに契約が成立し新規登録価格のまま、値引き交渉もなく契約が成立します。下の図表6でみれば、14年の8月あたりから15年にかけてがそうだったといっていいでしょう。完全な売手市場です。

 それに対して、売手が多く買手が少ないと、なかなか売れません。売手はできるだけ早くお客が見つかるように、在庫価格より安い価格で新規登録価格を設定してきます。しかし、買手が少ないとそれでもなかなか契約は成立せず、場合によっては大幅な値引きを行って、なんとか契約に――という買手市場になります。図表6でいえば、11年5月から13年初頭あたりまでが、その買手市場の典型といっていいでしょう。



売手市場から買手市場への転換点なのか


 17年5月現在の動向をみると、図表6にあるように、新規登録価格と成約価格が前月に比べて下がっています。それまで右肩上がりのカーブを続けてきたのが、ここへきて在庫と新規登録価格は頭打ち傾向がみられます。右肩上がりからほぼ横ばいに近づき、直近ではわずかに右肩下がりになっているわけです。

 成約価格はトレンドとして右肩上がりが続いているものの、17年に入ってからは足踏み状態、横ばい圏に入っているようにみえます。しかも、直近の5月は若干ですが落ち込んでいます。

 そろそろ売手市場から買手市場への転換点が近いのではないでしょうか。中古マンションの購入を考えている人は、価格動向をじっくりと見極めて、しっかりと値引き交渉した上で、より有利な条件で契約するようにしたほうがいいのではないでしょうか。

 本来なら、完全な買手市場になるまでしばらく待ったほうがいいかもしれませんが、そうすると今度は住宅ローン金利の上昇や消費税増税などの問題が出てきます。悩ましいところだけに市場の見極めと決断が求められる難しい時期に入っているといっていいでしょう。
(文=山下和之/住宅ジャーナリスト)

●山下和之
住宅ジャーナリスト。各種新聞・雑誌、ポータルサイトなどの取材・原稿制作のほか、単行本執筆、各種セミナー講師、メディア出演など多方面に活動。『山下和之のよい家選び』(http://yoiie1.sblo.jp/)も好評。主な著書に『よくわかる不動産業界』(日本実業出版社)、『マイホーム購入トクする資金プランと税金対策』(学研プラス)など。

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