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中村芳子「お金のことで苦労せず、人生を楽しむためのお金の基本」

急な出費でも全然困らず、ラクにお金を貯める人の習慣…貯めているのに貯まらない原因

文=中村芳子/アルファアンドアソシエイツ代表、ファイナンシャルプランナー
急な出費でも全然困らず、ラクにお金を貯める人の習慣…貯めているのに貯まらない原因の画像1「Thinkstock」より

「貯める」をパワーアップする

 本連載の前回記事では、(1)貯め上手になるには目標を持つことが大事、(2)貯金の目安は手取り収入の15%が目安、(3)財形や積立定期などの自動積立システムを使うべし、という貯金の3原則をお話しした。

 どれも貯金の基本で、とても大切なことなので、ぜひ復習してほしい。「30歳までに●●万円貯めました!」という貯金上手な人は、高い確率で上の3つすべてを実行している。そして繰り返すが、大切なのはすぐに始めること。いい理論をたくさん知っていても実行しないと意味がない。

 今回はさらに「貯める」をパワーアップする方法をご紹介しよう。

「緊急費口座」と「特別費口座」をつくる

急な出費でも全然困らず、ラクにお金を貯める人の習慣…貯めているのに貯まらない原因の画像2

「貯めているのに貯まらない」という相談を受けることがある。正しく言うと、貯めているつもりなのに貯まらない。本人はよく原因がわかっていない。こんな人は意外に多い。そこで、よくよく話を聞いてみると、毎月一定額を貯めてはいるが、そこからちょこちょこと使ってしまうから貯金が増えていないのだ。これを避けるにはどうしたらいいか。

「貯金の目安は手取り収入の15%が目安」と私がいうときの貯金は、めったなことでは引き出さない長期の貯金を指す。具体的には、最低3年は使わない貯金。留学や資格取得、結婚、自宅購入、子どもの教育費、老後資金など、人生の節目のイベントだけに使っていいお金、「将来のための貯金」だ。

 この貯金を使わないためには、3年以内に使うお金、人生の大イベントのためのお金以外に、2つのお金を準備して、取り分けておくことが必要だ。

 ひとつめは「緊急費」。起こってほしくないけど、起こる可能性がある事態に備えるお金だ。自分のケガや病気、遠くに住む親や兄弟が病気になったときの帰省費、何かが壊れてしまったときに発生する費用など。

 もうひとつは「特別費」。毎月はかからないけど、半年~3年くらいで考えると確実にかかるお金のことだ。たとえば、2年ごとにかかる賃貸住宅の更新料、年払いの保険料、友達や親戚の結婚式など冠婚葬祭費、帰省費、携帯電話・パソコン・家具・電化製品などの買い替え費用、2~3年に1度の車検費用など、いろいろある。

 緊急費は、20代シングルなら生活費の1カ月分、30代をすぎて家族持ちになったら生活費の3カ月分くらいを常に専用の口座にプールしておきたい。緊急事態がなければ減らないが、使った時は、その分を補充することが大切。

中村芳子/アルファアンドアソシエイツ代表、ファイナンシャルプランナー

中村芳子/アルファアンドアソシエイツ代表、ファイナンシャルプランナー

1985年よりFP業に携わる日本のFPの草分け。 女性FP協会(現WAFP関東)の設立者の一人、初代理事長。 1991年に会社を設立。パーソナル・コンサルティング、金融記事の執筆、金融企画のアドバイスなどを行っている。マネックス証券創業時より7年間アドバイザーをつとめる。みずほ銀行の夫婦向けマネーサイト「おうちのおかね」(2010―2016)を監修。辛口だが、お金だけにとらわれないユニークで温かいアドバイスが人気。


主な著書に『50代のいま、やっておくべきお金のこと』『20代のいま、やっておくべきお金のこと』(以上ダイヤモンド社) 『女性が28歳までに知っておきたいお金の貯め方』(三笠書房) などがある。『3日でわかる聖書』『養子でわくわく家族』『神の津波』など、お金以外の著書や翻訳もある。

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