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中村芳子「お金のことで苦労せず、人生を楽しむためのお金の基本」

急な出費でも全然困らず、ラクにお金を貯める人の習慣…貯めているのに貯まらない原因

文=中村芳子/アルファアンドアソシエイツ代表、ファイナンシャルプランナー

 特別費がいくらかかるかは、その人のライフスタイルによって違う。家族が遠方に住んでいれば年2回帰省し、アパート暮らしで2年に1回更新料がかかり、車を持っていれば、給料の3カ月分ほどは必要だろう。少ない人でも給料の1カ月分はみておきたい。自分の過去1年間の支出を振り返ってみれば、より正確な金額がわかる。これは数カ月に一度は引き出して使うことになるので、毎月の給料やボーナスから、額を決めて定期的に入金する(振り替える)ことが大切だ。

 とすると、毎月手取り収入の10~15%を将来のための「貯金」とは別に、収入の5~10%を使うための「取り分け」にそれぞれ振り替えることが必要になる。

月収24万円の場合の理想の貯金はこれ!

 たとえば、手取り月収24万円(生活費20万円)、ボーナス40万円ずつのシングルの場合。おすすめの貯金の例は次のようになる。

・緊急費:30万円 
 専用の口座にプールする。使った分はボーナスなどから、なるべく早く補充する。

・特別費:40万円 
 毎月1万円、ボーナスから8万円ずつを取り分けて専用の口座に入金する。目的に応じて、引き出して使っていい。

・将来のための貯金(手取り収入の15%)
 毎月3万円、ボーナスから6万円ずつを自動積立てする。人生の節目のビッグイベント以外には使わない。

使えるお金が少ないように見えて、実は使える

 この方法だと、月24万円の手取りのうち貯金に3万円、取り分けに1万円。自由に使えるお金は20万円だ。「たった20万円?」と驚くことなかれ。これが健全な形だ。

 この方法なら、「友達の結婚式に招かれたどうしよう、お金がない」「来月アパートの更新なのにお金がない」「パソコンが古くなったけど買い換えるお金がない」という事態が避けられる。

 緊急費のプールもあるから、「故郷の母が病気で倒れた。すぐ飛行機のチケット買わなきゃ」という事態にも対応できる。

 今まではランダムにこれらのお金を捻出していたところ、きちんと口座に取り分けてあるので慌てなくていい。カードローンや消費者金融に頼らなくていい。その分、生活費分の20万円は、自分の満足度が最高になるように使えばいい。

中村芳子/アルファアンドアソシエイツ代表、ファイナンシャルプランナー

中村芳子/アルファアンドアソシエイツ代表、ファイナンシャルプランナー

1985年よりFP業に携わる日本のFPの草分け。 女性FP協会(現WAFP関東)の設立者の一人、初代理事長。 1991年に会社を設立。パーソナル・コンサルティング、金融記事の執筆、金融企画のアドバイスなどを行っている。マネックス証券創業時より7年間アドバイザーをつとめる。みずほ銀行の夫婦向けマネーサイト「おうちのおかね」(2010―2016)を監修。辛口だが、お金だけにとらわれないユニークで温かいアドバイスが人気。


主な著書に『50代のいま、やっておくべきお金のこと』『20代のいま、やっておくべきお金のこと』(以上ダイヤモンド社) 『女性が28歳までに知っておきたいお金の貯め方』(三笠書房) などがある。『3日でわかる聖書』『養子でわくわく家族』『神の津波』など、お金以外の著書や翻訳もある。

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