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カギは「なりたい自分」…ライザップ、ジーンズメイトとの相乗効果狙い多額投資

文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント
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カギは「なりたい自分」…ライザップ、ジーンズメイトとの相乗効果狙い多額投資の画像1ジーンズメイトの店舗

 パーソナルトレーニングジムを運営するRIZAP(ライザップ)グループ傘下のカジュアル衣料品店「ジーンズメイト」の株価が高騰している。

 ライザップは1月16日、ジーンズメイトをTOB(株式公開買い付け)と第三者割当増資よって買収すると発表した。そして、2月20日にはライザップがジーンズメイトの過半の株式を取得、筆頭株主となり子会社化した。

 ジーンズメイトの株価は急騰している。1月16日までの株価は概ね100円台後半から200円の間で推移していたが、買収の発表を受けて1月17日の終値は前日より80円高い289円に急騰した。その後は200円台後半が続いていたが、5月15日発表の2018年3月期の業績予想で3億円の営業黒字(17年3月期は8億円の赤字)に転換する見通しが好材料視され、翌16日は前日より80円高い340円にまで上昇。さらに17日には412円をつけた。その後は落ち着きを見せたものの、業績回復の期待感から6月下旬に再び急騰し、26日は504円、30日は676円、7月3日には776円となった。

 ジーンズメイトは、1960年に岡山県で「西脇被服本店」を創業したのが始まりだ。78年に1号店を出店し、小売業を開始した。90年代に首都圏を中心に展開し、店舗網を広げていった。

 98年4月から、「衣料品業界では成功しない」といわれていた24時間営業を開始した。実験店として渋谷店を24時間営業にしたのだ。年齢が高めの層を夜間に取り込むことに成功し、客単価がアップしたという。24時間営業は練馬や両国にも広げ、売り上げを伸ばしていった。99年には半数以上の店舗が24時間営業となった。

 低価格販売も消費者に支持された。当時のアパレル業界では、売れ残った商品は返品する委託販売が主流だった。メーカーは返品リスク分を価格に上乗せするため、仕入れ価格は高くなり販売価格も高くなってしまう。そこで、ジーンズメイトは完全買い取りすることで仕入れ価格を抑え、低価格販売を実現することができた。

 その後もジーンズメイトの売上高は順調に伸び、2000年には東京証券取引所一部に上場を果たしたが、そこから低迷していった。2000年2月期の売上高247億円をピークに業績は下降線をたどり、17年2月期まで9期連続となる最終赤字が続いている状況だ。

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