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池内ひろ美「男と女の問題を斬る」

【松居一代騒動】離婚調停&裁判の想像絶する過酷さ…親が反対の結婚はうまくいかない?

文=池内ひろ美/家族問題評論家、八洲学園大学教授
【松居一代騒動】離婚調停&裁判の想像絶する過酷さ…親が反対の結婚はうまくいかない?の画像1「Thinkstock」より

 女優の松居一代が先月、自身のブログで「実はもう…1年5ヶ月も尾行され続けているの」「あたしの耳にひとつのメッセージが聞こえたんです」などと綴り、さらに動画サイト「YouTube」に自身が登場する動画をアップし、夫で俳優の船越英一郎に愛人がいると主張し、世間を騒がせている。

 船越氏側はすでに家庭裁判所へ離婚調停を申し立てており、調停は始まってみないとどのように進むかわからないものだが、松居氏は「私は絶対に嘘をつきません。最高裁まで戦う」と表明している。

 家庭裁判所で開かれる夫婦関係調整調停には、円満調停と離婚調停があり、船越氏が申し立てたのは離婚調停ですが、離婚調停は過酷です。ちなみに円満調停とは、支払いが滞っている生活費を払うよう求めたり、一方的に家を出て行った配偶者に対して戻るよう促したりするものであり、家裁とはいえ「裁判所」と名のつく場所で話し合いを行わなければならなくなった夫婦の関係が 、“円満に”収まることは難しいものです。

 離婚調停にいたっては、妻と夫の主張は確実に対立します。そもそも離婚調停を申し立てるということは、2人の間で「別れよう」「そうね、別れましょう」という合意ができていないわけで、2人の話し合いでは無理だと判断した側が調停を申し立ててでも離婚を望み、申し立てられた側は離婚したくないため、その主張が対立するのは当然といえます。

2人とも嘘をついている認識はない

 有名人の離婚がニュースになったとき、「夫と妻どちらが本当のことを言っているのか?」とその真偽を問う人もいますが、それは離婚の本質を知らない平和な人です。離婚について争うとき、夫か妻どちらかが嘘をついているわけではなく、どちらもが「自分の信じる本当のこと」を主張します。夫が信じる本当のことと妻が信じるそれが異なるだけであって、二人とも嘘をついているという認識ではありません。過去の結婚生活において起こった出来事への認知や記憶が、異なるわけです。

 浮気や暴力といった大きな出来事を間違って記憶することはない、と思われがちですが、それらですら異なる場合があります。たとえば、「夫が浮気をした、私を裏切った」と妻が主張しても、夫の側は「夫婦関係はもう何年も前から壊れていた」と思っている場合もある。ちなみに後者は、別居しているなど夫婦関係の破綻を客観的に証明できなければ裁判では通らない主張です。

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