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旧村上ファンド系、完全復活へ…東芝・ヤマダ電機・リコーの筆頭株主に

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エフィッシモはリコーの取締役賞与議案に反対

 国内海運第3位の川崎汽船の株主総会(6月23日)は、村上英三社長兼CEO(最高経営責任者)が取締役として再任されるかどうかに視線が注がれていた。昨年の総会では、ほかの取締役の選任議案への賛成率が90%を超えるなか、村上氏だけが58.88%と際立って低かった。筆頭株主の投資ファンド、エフィッシモ・キャピタル・マネージメントなどが反対票を投じた結果だ。

 エフィッシモは旧村上ファンドの幹部が2006年にシンガポールで設立した。川崎汽船の昨年3月末のエフィッシモの保有分は29.71%だったが、その後に買い増しており、今年4月6日時点で38.41%を手にしていた。昨年と同様、村上社長に「ノー」を突きつけるのではないかとみられていた。

 ところが、川崎汽船が総会後に提出した臨時報告書によると、村上社長の賛成票は97.29%と、実に高い数字で再任された。舞台裏で妥協が成立したのか、エフィッシモが今回は賛成に回った。

 リコーが6月16日の株主総会で決議した取締役賞与の賛成率が51.94%にとどまったことが、リコーの提出した臨時報告書から明らかになった。12.14%を保有する筆頭株主のエフィッシモらが反対票を投じた。

 同議案は17年3月期に在任した社外を除く取締役7人に対して、取締役賞与として総額3800万円を支給するというもの。エフッシモは、「支給額が業績に見合わない」と判断した場合には、賛成しないとの議決権の行使基準を持っており、「業績悪化のリコーが、なぜ役員賞与を出すのか」として、反対票を投じた。からくも可決したとはいえ、経営陣は煮え湯を飲まされた気分だったろう。

 エフィッシモは6月28日に開催された日産車体の株主総会で、増配の株主提案を行った。日産車体の17年3月期の年間配当は、1株当たり11.0円。これを43.5円に引き上げることを求めた。エフィッシモは日産車体の株式の19.69%を保有する。日産車体の親会社は日産自動車だ。エフィッシモの増配提案は25.0%の賛成を得た。

 エフィッシモ自体の株主提案は日産車体1社だけだったが、筆頭株主として登場している川崎汽船やリコーのほか、東芝(9.81%)ヤマダ電機(15.14%)第一生命ホールディングス(9.03%)でも筆頭株主だ。各社とも、来年は自社でもエフィッシモから株主提案があるかもしれないと、内心はおだやかではないだろう。

ストラテジックキャピタルは4社で株主提案

 旧村上ファンドの幹部が2012年に設立した投資ファンド、ストラテジックキャピタルは、かつての村上ファンドを彷彿とさせる一匹狼的な存在だ。旧村上ファンドの手法だった株式提案を積極的に行い、17年3月期決算全社では4社で増配などの提案をした。

 6月16日開催の蝶理の株主総会では、政策保有株を売却せよとの株主提案の支持率は12.32%、剰余金の処分は16.81%の賛成にとどまった。

 6月23日開催の新日本空調の株主総会では、政策保有株の売却は88.79%の反対、剰余金の処分は89.90%の反対で、あっさり否決。

 6月29日開催の帝国電機製作所の株主総会では、剰余金の処分は26.88%の賛成はあったが否決。

 6月29日開催の図書印刷の株主総会では、剰余金処分案が85.63%の反対で否決された。

 ストラテジックの戦績はかんばしいものではなかった。
(文=編集部)

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