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次元が違う美味さの豆腐店が消える…都内300店を割り、業界に危機

構成=長井雄一朗/ライター
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――豆腐業界の危機的な状況を受けて、国会議員も議員連盟を結成しました。

橋本 2016年5月20日に、豆腐業界史上最大規模の「豆腐業界危機突破全国大会」を挙行し、同時に「日本の豆腐文化を守る議員連盟(豆腐議連)」が創設されました。会長は元農水大臣の林芳正参議院議員です。全豆連は豆腐議連の総会でガイドラインの作成を要請していましたが、今回はその動きが実ったかたちです。

スーパーに“本物”の豆腐は売ってない?

――あるグルメ漫画においしい豆腐の話が登場しますが、特別においしい豆腐というのはあるのでしょうか。

橋本 スーパーで“本物”の豆腐に出会うのは難しいです。実は私も、全豆連に勤務する前は「そんなにおいしいものではない」と思っていました。しかし、全国豆腐品評会に出品される豆腐は、本当においしい。次元が違います。今年は、9月30日に審査会を行います。

――これからの豆腐業界に必要なものは、なんでしょうか。

橋本 団結です。大手・中堅ではオーナー企業が減少し、サラリーマン社長が増えています。すべてではありませんが、そのような社長たちは「業界で団結して、豆腐業界の地位向上を図ろう」と呼びかけても、なかなか参加してくれません。確かに同じ業界内での競争相手でもありますが、一方ではみんなで団結して業界をよくしようという働きかけが大切です。

 幸い、マスコミ関係の取材を受ける機会が多いですが、これも地位向上の一環であると思います。個人的には、町の豆腐店の休廃業が相次ぎ、大手が業界団体に参加しなくなると、今後は業界として何かをやろうとしても難しくなるかもしれません。もちろん、それは豆腐業界に限った話ではありませんが。

 今後の展望としては、まずガイドラインの豆腐業界への浸透・徹底を図ります。そして、豆腐の公正競争規約を定め、消費者のみなさまに豆腐の違いを理解いただき、その結果として不当廉売を防止していく。これが大きな方向性です。

――ありがとうございました。
(構成=長井雄一朗/ライター)

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