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まとうもので人は変わる。一流スタッフを育て、働く人を美しく魅せる、奥深きユニフォームの世界

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 例えばシェフのユニフォーム ―― いわゆるコックコートが代表例だ。コックコートの生地は綿100%だが、これは調理中に万が一火が燃え移っても、綿という素材の特性上すぐに灰になるので、やけどのリスクが低くなる。

 職場の安全面としては、医療機関で着用されるユニフォームに施された工夫があげられる。制菌や抗ウイルス加工が施されており、院内感染の防止に役立っている。

 3点目の「洗濯耐久性」は、ユニフォームならではの必須要素だ。

 食品工場や医療機関では、レンタルユニフォームが使われていることが多く、洗濯も業者が請け負っている。その際の洗濯は、「工業洗濯」が一般的である。

 工業洗濯は、洗浄力の強い洗剤を用い、高温洗浄、高温乾燥で行われる。しかも、洗濯の回数も私服の数倍となるため、生地にダメージを与えやすい。そのため、それらの過酷な条件にも耐え得る強度が欠かせないのだ。

 最後は、一般アパレルと最も違う点である「継続性」。

 同じ服を数年間、あるいは数十年間着ていても、古さを感じさせないデザイン性。そして、継続して安定的な供給ができ、いつでも大量納品できる在庫力。一般のアパレルのように、シーズンごとに新たな商品を作って販売するという考え方とは真逆である。

 また、使っている生地が生地メーカーで廃番になってしまうと、同じものが安定供給できなくなってしまうので、「継続性」は非常にシビアな要素だと言えるだろう。

■一流スタッフが育つ? 求人への応募が増える? ユニフォームがもたらす意外な効果

 説明してきた通り、ユニフォームは着用する人たちの業務内容や環境で発生するさまざまなニーズに対応し、着用者の働きやすさを上げる役割を果たしている。

 だが、ユニフォームの役割はそれだけではない。ユニフォームはチーム力の強化にも一役買っている。

 スーパーやドラッグストア、コンビニなどの小売店において、ユニフォームは「CI(コーポレート・アイデンティティ)」を表現するためのツールになっている。

 そのため、昨今の大手チェーンのスーパーなどでは、ユニフォームを変える際に、ユニフォーム検討委員会が作られ、メーカーとともにデザインを考えるという。

 そして、売り場ごとに求められる機能を変えながらも、全体を通して統一感のあるユニフォームを作り上げていく。

 そこから生み出されるのは、売り場や部署の間にある溝を埋める連帯感やチーム力だ。

 自分たちの出した意見が反映されたユニフォームには愛着も出る。著者はこうしたユニフォーム作りの中で、「みんなで決めたユニフォームを着ることで働くモチベーションが上がった」といった声もよく聞くという。

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