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梅原淳「たかが鉄道、されど鉄道」

鉄道会社ごとで電車の構成は全然違った!最も電力消費量の多い大手私鉄は?

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普通列車が待避線に入ってから1分30秒ほどで通過となる快特がやって来た。ここまで早く通過列車が進入できるのも運転室付きの電車がすべて制御電動車であるからだ(撮影=梅原淳)

異質な京浜急行電鉄


 全般的に制御電動車の少ない関東の大手私鉄にあって、まったく異なった傾向を示しているのは京浜急行電鉄のだ。所有する790両の電車のうち、南海電鉄に次ぐ32.4パーセントの256両が制御電動車である点はもちろん、さらに特筆されるのは制御車が1両も在籍していないという点である。同社の場合、東京都交通局(以下、都営地下鉄)の浅草線と相互直通運転を実施しており、都営地下鉄をはじめ、浅草線を介して京成電鉄、北総鉄道、千葉ニュータウン鉄道、芝山鉄道の各社の電車も同社内に乗り入れていく。

 そのようななか、これら他社からやって来る電車も運転室付きの電車はすべて制御電動車で、要するに同社の線路上には制御車は1両も存在しない。それどころか、かつて制御車を所有していた北総鉄道では、京浜急行電鉄への乗り入れに伴ってわざわざ制御電動車へと改造したほどである。

 京急電鉄によると、他社から乗り入れる電車を含めて制御電動車でそろえた最大の理由は、最後部に連結する電車を重くしようと努めたからだ。制御電動車を最大限に活用して、レールに流した微弱な電流を確実にショートさせることで電車が線路のどの位置にいるかを検知するセンサーの信頼度は高まる。

 おかげで、電車が待避線に進入したときには、隣の電車と接触しない程度に離れただけで後続の列車への信号を青に変えられるようになり、スピードアップや高い頻度での運転が実現した。きびきびと走る京急電鉄の電車のカギの一つは制御電動車にあるのだ。

制御電動車の割合と電力消費量


 最後に、電車全体に占める制御電動車の割合が、電車が消費する電力とどのような関係があるのかを紹介しよう。2014年度における大手私鉄の旅客営業用のすべての電車が走行した総走行距離、電車走行1キロメートル当たりの電力消費量と電力費とを求めてみた。
 
 線路の状況、電車のスピードなど各社で環境が異なるので参考値となるという前提で発表すると、大手私鉄の平均で2.15キロワット時であった電車走行1キロメートル当たりの電力消費量が最も多かったのは京阪電気鉄道(以下、京阪電鉄)(2.75キロワット時)で、最少は京王電鉄(1.80キロワット時)、大手私鉄の平均で39円であった電車走行1キロメートル当たりの電力費が最も多かったのは西武鉄道(45円)、最少は西日本鉄道(31円)である。

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