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吉野家、傘下のはなまるうどん「天ぷら無料」で絶好調…松屋、かつ定食5百円で大人気

文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント
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牛丼店以外の収益源

 一方で3社は、第2の収益源を育てることでリスクの分散化を図っている。扱うメニューが牛丼だけだと、例えば2000年代初頭に発生したBSE(牛海綿状脳症)問題のように、牛丼特有のトラブルが発生してしまうと、大打撃を被ってしまう。そこで、メニューを多様化することでリスクを最小限に抑えようとしているのだが、一方でメニューの多様化を牛丼店だけで対応すると効率が悪くなる。食材の配送・保管コストや調理技術の習得のためのコストなどが余計に発生するためだ。この場合、別の業態店で対応したほうが効率と収益性は高まる。そのため、3社は第2の収益源を育てる必要性が高まっていたといえるだろう。

 ゼンショーHDでは、回転寿司店「はま寿司」が第2の収益源になりそうだ。平日は一皿税別90円という安さで提供し、人気を博している。サイドメニューも好評で、たとえば「旨だし鶏塩ラーメン」は一昨年に100万食以上、昨年は160万食以上を約2カ月間で売り上げる大ヒット商品となった。はま寿司では、こうしたサイドメニューが充実している。また、グループで牛肉を扱っている店が多いこともあり、ハンバーグやローストビーフなどの肉をネタにした握りが充実しているのも特徴的だ。

 はま寿司はスシローやくら寿司、かっぱ寿司と共に回転寿司業界の覇権争いを繰り広げている。そのなかでも業績は好調なほうといっていいだろう。はま寿司の17年3月期決算の売上高は前年比8%増の1090億円、経常利益は同6.1%増の45億円となっている。着実に成長している状況だ。第2の収益源としては、はなまると比較して規模が大きいので、吉野家HDを一歩リードしている状況だ。

 はま寿司は競合する大手3社と激しく覇権競争を繰り広げている状況だ。はま寿司が蹴落とされる可能性は否定できない。はなまるはライバルの「丸亀製麺」が大きく立ちはだかっている状況だ。丸亀製麺事業の店舗数は3月末時点で778店を展開し覇権を握りつつある。丸亀製麺は知名度やブランド力の面でも抜きん出ているといえるだろう。

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