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部下をパワハラ&怒鳴りつけても「なんとも思わない」人たち…マニュアルなど無駄

文=編集部
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――すると、幼少期の家庭環境などに影響されるのですか。

渋谷 家庭環境とは関係があると思います。「これなら言っても平気」「これは言ってはいけない」という線引きができないのです。

――取材先の社長の中には、資料の不備などを理由に、記者の前で秘書や広報担当者を怒鳴りつける人が少なからずいます。私もたくさん見てきました。たんに短気なのか、それとも権威を見せつけようというパフォーマンスなのでしょうか。

渋谷 やってはいけない行為であることがわかっていないのです。そういう社長は、お客さんの前で部下を怒鳴りつければ、部下の人格が傷つくことをわかっていません。パフォーマンスではないでしょう。部下を怒鳴りつけることをなんとも思っていないのです。嘘をつくことと同じで、なんとも思っていなければいくらでも嘘をつけるように、なんとも思っていなければいくらでも部下を怒鳴りつけることができます。ハラスメント防止のマニュアルをつくって研修をしても、共感性の欠けた人に対しては、あまり効果を期待できないでしょう。

――詐欺師が平気で嘘をつけるのも、同様の心理からでしょうか。

渋谷 詐欺師は「これが真実だ」と思い込んでいることが多いのです。たとえは適切ではありませんが、セールスパーソンが「この商品は良い」と思い込んだほうが、商品が売れることに似ています。商品について嘘をついていないにしても、思い込んだほうが説得力を発揮します。本来なら、聞いているほうが疑問を持てるようなコミュニケーションを取るべきなのですが。

センシビリティートレーニング

――職場内でのハラスメント対策には、どんな方法が有効なのでしょう?

渋谷 管理職に就いてから教育をするのではなく、若い時から「何を言ったらいけないのか」などを教育する必要があります。センシビリティートレーニングなど感受性訓練を行うことが有効でしょう。本当は子どもの時から行ってほしいと思います。

――他人への攻撃性とは違うでしょうが、著書に書いてある「いつも自分を大きく見せたがる」傾向の人も目につきますね。セルフブランディングという概念の普及が後押ししているのかもしれませんが。

渋谷 それはセルフプレゼンテーションという行為ですが、もともと日本人は苦手です。本来、コミュニケーションスキルとして必要です。ただ、自分の話をするだけではなく、相手の話も聞いてディベートをするスキルも、セルフプレゼンテーションには必要です。場面による使い分けが大切です。

BusinessJournal編集部

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