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山田修「間違いだらけのビジネス戦略」

「化け物」ゾゾタウン、「とにかく買わせる」仕掛けの秘密…有名ブランドも大挙して出店

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 ビジネスモデルとしては、楽天市場やYahoo!ショッピングのような出店モール型サイトだ。ネットで洋服を選ぶのか、と思われる向きもあるだろうが、ゾゾタウンではその壁を乗り越えるような仕掛けを多々工夫して顧客を誘導している。

 今回の決算発表会での公表によれば、アクティブ会員(過去1年間にゾゾタウンで購入した顧客)は284万人で、前年同期から44万人増えたという。これらのアクティブ顧客は同サイトで年間平均9.9点、金額で4万8,644円購入したという。前年はぞれぞれ8点、4万4,279円だった。つまり、同サイトで買い物をしている客は、その頻度と消費金額を増額している、同サイトへの信頼と嗜好を増大させているということだ。

 若い女性のファッションに対する購買額や頻度を想像すると、ゾゾタウンでの購買慣行を形成した顧客は、その分野での同サイトへの集中を高め続けていることが読み取れる。

顧客が集まればメジャーなアパレルまでも集まってきた

 ファッションEC業界でのゾゾタウンの圧倒的な地位は、いくつものマーケティング的な施策の結果だ。出品されているアイテムの色や細かなサイズの表示はもちろん、複数商品を試着したモデルによるコーデ(コーディネーション、組み合わせ)の提案などだ。コーデ提案などだけではなく、試着写真のモデルの身長や試着させたアイテムのサイズなどを明記して、顧客にイメージを湧きやすくさせている。

 また顧客が以前に買ったサイズを知らせる機能があるなど、現物に触れることなく洋服をネットで買わせる、ということでゾゾタウンは「かゆいところに手が届く」サービスを開発、提供してきたのだ。

 さらに16年11月に「つけ払い」制度を導入した。購入してから2カ月後の支払いでよい、という制度で、顧客の衝動買いを高める施策である。これは、未成年者の購買と絡んで論議を引き起こしているが、売上増には寄与している。

 アクティブ会員が増え、顧客の消費年額や頻度も向上し、取り扱い高は前年比で4割も伸びている。こんなお化けサイトに出店社が増えないわけはない。6月末現在の出店社数は987に上り、そのブランド合計は6,000に近づいている。1年前は842店舗だった。

 最近では、アダストリアのジュニア向けブランド「repipi armario」やワコールの主力ブランド「Wing」、資生堂ジャパンの主力ブランド「MAQuillAGE」や「INTEGRATE」、そして「Zoff」や「EMPORIO ARMANI EA7」といった、幅広いジャンルの47ショップが新規出店した。アダストリアなどは国内だけで1,243店(複数ブランドで展開)もの実店舗ネットワークを構築しているのだが、ゾゾタウンを無視できる状況ではなくなった、ということだろう。

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