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名シリーズ『黒革の手帖』が武井咲主演で視聴率1ケタ台突入の危機…小娘にしか見えず

文=美神サチコ/コラムニスト
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1707_kuro550.jpg『黒革の手帖』公式サイトより

 武井咲が主演を務める連続テレビドラマ『黒革の手帖』(テレビ朝日系)第5話が8月17日に放送され、平均視聴率10.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったことがわかった。なんとか2ケタ台を保ってはいるものの、第4話の10.7%からまた0.3ポイントダウンと、緩やかだが確実に下降している。しかし、物語の展開としては今回までで“前フリ”が整ったとみられ、次回以降は上昇の可能性もありそうだ。

 クラブ「カルネ」のママ・原口元子(武井)は、“銀座で一番のママ”を目指して最高峰クラブ「ルダン」を購入する計画を立てていた。第5話では、元子は大手予備校の理事長・橋田常雄(高嶋政伸)が銀行に違法な“借名口座”を持っていることや、裏口入学を斡旋しているといったネタを武器に、橋田が買おうとしている料亭「梅村」を奪い、これと「カルネ」を売ったお金で「ルダン」を手に入れる準備を進めた。

 本来、見ものであるはずの“元子が橋田を脅すシーン”は、残念ながら第2話で美容クリニックの院長・楢林謙治(奥田瑛二)からお金を奪う時とほぼ同じパターンであり、なんなら楢林の時ほどの緊張感もなかったため、特に言及することはない。元子と橋田で繰り広げられるシーンに限っても、第4話で繰り広げた攻防戦のほうが盛り上がっていた。

 それよりも、「ルダン」を所有する政財界のフィクサー・長谷川庄治(伊東四朗)に対し、元子が購入を申し出たことで、長谷川に世話になっている安島富夫(江口洋介)が「君はなにもわかってない。会長(長谷川)がどれほど恐ろしい男か」と告げに来たシーンには、今後波乱となるであろう展開が垣間見えてワクワクした。

 また、元子はそれでも余裕の笑みを浮かべていたが、安島が「君は思い上がっている」「調子に乗るな!」と言い渡した時は、胸がスッとした。そう、現在23歳の武井が演じる“悪女”には、やはり見ている側からしても限界があり、悪女というよりも、まさに“思い上がった小娘”にしか見えない。元子は「私には私のやり方があります」なんて言っていたが、いかにも周りを無視して突っ走っている小娘が言いそうなセリフで、普通に見ていたら“破滅フラグ”でしかないだろう。

 ただ、「元子」というキャラクターにおいては、それもアリなのかもしれない。元子は“ダークヒーロー”ではないので、視聴者をイラつかせるくらいがちょうど良く、そういった意味では武井から醸し出される小娘感もまた“味”といえるのではないか。これが完璧にカッコイイ悪女だったら、破滅していく様など見ていられないけれど、武井が演じる元子であれば楽しめそうである。

 ここまでの展開で、元子は楢林や橋田以外にも、銀行で働いていた時の上司・村井亨(滝藤賢一)や同僚・山田波子(仲里依紗)といった敵を作り、ほかにも長谷川や、「梅村」の元仲居・島崎すみ江(内藤理沙)などが怪しい動きをしている。予告でも、第6話での元子に暗雲が立ち込めることが明かされているだけに、ここからが面白くなりそうだ。
(文=美神サチコ/コラムニスト)

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