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舘内端「クルマの危機と未来」

ガソリン車、世界的に禁止へ…日本の自動車メーカー、大規模な人員削減と下請け淘汰必至

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各国政府がエンジン車を禁止 EVを推進


 自動車メーカーだけではない。多くの政府がエンジン車の販売を禁止し、EV化を進めようとしている。パリの大気汚染に泣くフランス政府は、40年までに国内のガソリン車とディーゼル車の販売を禁止する。インドはそれに先駆けて30年までに、ノルウェー、オランダは25年までにエンジン車の販売を禁止する。また、自動車生産大国のドイツも、連邦議会で30年までにエンジン車の販売を禁止すべきという決議をしている。

トランプの米国もEVへ

 
 米国では、トランプ大統領はパリ協定から離脱を表明しているが、カリフォルニア州をはじめとする12州は、実質的なエンジン車締め出しのZEV規制の内容を強化して18年モデルから適用する。12州の販売台数は全米のおよそ30%である。20年には、そこでは販売台数の5台に1台から4台に1台がEVになる。年間100~130万台ほどのEVが販売されることになる。ZEV規制に違反すると、1クレジットにつき5000ドルの罰金である。

 中国では、米国のZEV規制と同様のNEV規制が18年から実施される。これは実質的なエンジン車の締め出しであり、大気汚染がひどいことを考えれば、当然の措置だろう。

EVが迫る自動車産業の大転換

 
 エンジン車からEVに移行すると、経済産業省の試算では部品点数は3万個から1万9000個と約4割の部品が不要になる。
 
 まずエンジン本体だ。シリンダーブロック、シリンダーヘッドといった大型の鋳物から、ピストン、コンロッド、吸気バルブ、排気バルブ、点火プラグなど小さな部品まで含めると数千点に上る。それ以外にラジエター等の冷却系、オイルフィルター等の循環系、触媒などの排ガス浄化装置やマフラーなどの装備品も不要である。また、大きな部品では変速機が不要だ。このコストはエンジンに引けを取らない。

 これらの部品が不要になれば、1次、2次の協力メーカーは、場合によっては会社ごと不要になる。トヨタ自動車、ホンダ、日産自動車といった大きなメーカーでは、これらの協力下請けメーカーは100社に及ぶ。

 一方、EVに転換することで新しく必要になる部品は、モーター、インバーター、そして電池である。大型のリレー等も必要だが、これらのメーカーはHVで十分に育っており、規模が大きくなるにすぎない。 

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