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鈴木祐司「メディアの今、そして次世代」

日テレ、緻密編成が完全成功で45カ月連続三冠王…日曜夜は5時間ずっと視聴率2桁

文=鈴木祐司/次世代メディア研究所代表
日テレ、緻密編成が完全成功で45カ月連続三冠王…日曜夜は5時間ずっと視聴率2桁の画像1各局のG帯視聴率

 テレビ業界は2017年度の春改編から、まもなく5カ月が経過する。『しくじり先生 俺みたいになるな!!』『橋下×羽鳥の番組』(共にテレビ朝日系)が9月いっぱいで終了になるなど、次の秋改編の内容も発表され始めている。

 改編とは、各局がそれまでの状況をより改善するために、局の英知を集結して打ち出す編成の改定であり、勝敗・成否が明確に出てしまう。そこで、“間もなく秋改編”というこの時期に、春改編ではどの局が笑い、どこが泣いたのかを検証しておきたい。

“三冠王”をめぐる栄枯盛衰

 まずは、3年連続視聴率三冠王を爆進中で、毎年恒例の『24時間テレビ』も2日間(8月26~27日)の平均視聴率が18.6%と歴代2位タイと好調だった日本テレビから詳述する。

 三冠王とは、ビデオリサーチ社が算出する各局の視聴率のうち、G帯(ゴールデンタイム:夜7~10時)、P帯(プライムタイム:夜7時~11時)、全日(朝6~夜12時)の3時間帯ですべて1位となった場合を指す。通常は公共放送のNHKを除外して、関東地区では民放キー5局の争いで王者を決めている。

 そもそも視聴率測定は、1977年からオンライン方式が採用され、毎日午前中に前日の番組視聴率がわかるようになった。以後しばらく、三冠王はTBSに独占されていた。ところが82年から、フジテレビの時代となる。「楽しくなければテレビじゃない」をキャッチフレーズに、お笑い芸人を中心にしたバラエティ番組と、旬のアイドルを主役に抜擢したトレンディドラマなどで、フジは12年続く“第1期黄金期”を築いた。

 その栄光の座は、1994年に日テレによって取って代わられる。『進め!電波少年』『マジカル頭脳パワー!!』などに象徴される“企画力勝負”のバラエティを武器に、日テレはフジをトップの座から引きずり下ろした。

 しかし2004年、フジは再び日テレを凌駕する。日テレ内での新陳代謝の失敗という見方もあるが、フジが10年の雌伏の時を経て王座に返り咲いた。7年続く“第2期黄金期”である。ところがそのフジも、首位に戻った直後から変調が始まる。05年をピークに、視聴率が徐々に下落したのである。

鈴木祐司/メディアアナリスト、次世代メディア研究所代表

鈴木祐司/メディアアナリスト、次世代メディア研究所代表

東京大学文学部卒業後にNHK入局。ドキュメンタリー番組などの制作の後、放送文化研究所、解説委員室、編成、Nスペ事務局を経て2014年より現職。メディアの送り手・コンテンツ・受け手がどう変化していくのかを取材・分析。特に既存メディアと新興メディアがどう連携していくのかに関心を持つ。代表作にテレビ60周年特集「1000人が考えるテレビ ミライ」、放送記念日特集「テレビ 60年目の問いかけ」など。オンラインフォーラムやヤフー個人でも発信中。
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Twitter:@ysgenko

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