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南清貴「すぐにできる、正しい食、間違った食」

カレーや牛丼中心の食事、ミネラル不足で体に異常をきたす可能性は?専門家が解説

文=南清貴/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事

 血液中のミネラルは、常に一定の濃度を保ち、バランスがとれていないといけないのですが、食事の内容によっては、このバランスが極端に崩れてしまいます。ファストフードや加工食品、インスタント食品などを頻繁に食べているとミネラル不足に陥りますし、確実にミネラルバランスは崩れます。

 かといって、サプリメントなどでこれを補おうとするのは、非常に困難です。どのミネラルを何ミリグラム、または何マイクログラム摂れば適正か、などということは専門家でもなかなかわかりませんし、ましてや素人にわかるはずがありません。「マルチミネラルならいいのではないか」という方がいるかもしれませんが、実はそれもダメです。マルチミネラルは、ごく平均的な必要量を含んでいるのですが、各種ミネラルの必要量は人によってまったく違うからです。あくまで「平均」であって、個人差が考慮されていません。マルチミネラルを摂り続けていると、知らぬ間に過剰摂取になっていることも考えられます。過剰摂取は、不足することより危険ということをよく覚えておいていただきたいと思います。

“まともな”食事をすれば健康は保てる

 普段あまり認識することはありませんが、私たちの体は「元素の塊」ともいうべき物体です。基本的に水素(H)、酸素(O)、炭素(C)、窒素(N)の四大元素が主体となっていて、この4つで人体の97%を構成しているといわれます。残りの3%は、主要ミネラルと微量ミネラルと呼ばれるもので、これが合わせて16種類あると考えられています。それぞれの元素、ミネラルの必要量には諸説ありますが、私たちにとって重要なのは、細かなそれらの数値ではなく、自分の体を健康に保つためにどうしたらいいのかということでしょう。

 その答えは、「まともな食事をしなさい」ということになるのですが、ではいったい何が“まとも”なのでしょうか。結論は、筆者が提唱している「オプティマル・フード・ピラミッド」に則った食事が“まともな食事”といえるでしょう。そのなかでもっとも重要なのは、穀物と豆類の食べ合わせで、それをできるだけ精製度の低いものにすることです。

 つまり、米でいえば玄米に近いもの、せめて三分づきくらいで食べることと、豆はプロテインパウダーのように加工したものではなく、ホールの状態の豆を食べることです。穀物や豆類の中には、豊富にミネラルが含まれています。それを日常的、継続的に摂取できるかどうかは、私たちが体を健康な状態で維持できるかどうかに直結しています。

南清貴

南清貴

フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会
代表理事。舞台演出の勉強の一環として整体を学んだことをきっかけに、体と食の関係の重要さに気づき、栄養学を徹底的に学ぶ。1995年、渋谷区代々木上原にオーガニックレストランの草分け「キヨズキッチン」を開業。2005年より「ナチュラルエイジング」というキーワードを打ち立て、全国のレストラン、カフェ、デリカテッセンなどの業態開発、企業内社員食堂や、クリニック、ホテル、スパなどのフードメニュー開発、講演活動などに力を注ぐ。最新の栄養学を料理の中心に据え、自然食やマクロビオティックとは一線を画した新しいタイプの創作料理を考案・提供し、業界やマスコミからも注目を浴びる。親しみある人柄に、著名人やモデル、医師、経営者などのファンも多い。

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