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小樽、中国人殺到で「原宿化」、パンフも5カ国語…沸騰する北海道観光に「深刻な問題」露呈

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羊蹄山

市場別に誘致戦略を練る北海道の作戦と課題


 北海道は17年2月に「北海道インバウンド加速化プロジェクト」を発表した。そのなかで、20年度をめどに外国人観光客を500万人にするという目標を掲げている。現状の2.2倍にあたる数字だ。国際的に質の高い観光地づくりに取り組むことで、インバウンド拡大を図る。それにより消費拡大、他産業への波及、新たな消費、輸出拡大につなげていく。さらに、道民の「観光で稼ぐ」意識の醸成をめざすとしている。

 また、現状の基本データから、来訪客の出身国(市場)を分類して、それぞれの対策を練っている。先導的な役割を担う「成熟市場」(台湾、韓国、香港など)、新規客の拡大とともに成熟市場への移行を図る「成長市場」(中国、タイ、マレーシアなど)、そして滞在型観光の役割を担う「欧米市場」(米国、英国、フランスなど)の3つに分類している。目標とする500万人のうち、「成熟市場」から240万人、「成長市場」から220万人、「欧米市場」から27万人の来道者を見込んでいる。

 目標達成のためには、克服しなくてはならない課題も多い。交通、観光インフラの整備はもちろん、人材育成、新たな滞在型メニューの策定など、ハード、ソフト含めた観光改革が必要だ。道内の事情に詳しいジャーナリストがこう指摘する。

「北海道の場合、どうしても夏と冬の観光シーズンに偏りがちです。特に夏場に占める割合が高いです。シーズン以外の誘客をどう増やしていくか。訪問先(宿泊先)も札幌や小樽などの道央圏が中心で、道南や道北はまだ少ない。外国人の宿泊先(延べ宿泊者数)で見ると、札幌が39.6%、札幌以外の道央が33%、道南は7.8%、道北は12%、オホーツクは1.9%と偏在がみられます。こうした季節・地域の偏在を解消し、道内の魅力ある観光資源をフルに活用する対策が必要でしょう」

 北海道新幹線の延伸計画、道内にある空港の民営化に向けた動き、国立公園満喫プロジェクト選定(阿寒国立公園)など、北海道を取り巻く観光環境は追い風が吹いている。この風をいかに生かすか。従来の観光戦略にとらわれない斬新な発想で、道民のためにもなる観光政策を考えてもしいものである。
(文=山田稔/ジャーナリスト)

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