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「もはや中古家具店」大塚家具、経営危機の内幕…久美子改革が完全失敗、経営陣一掃は必須

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 問題は、自分自身が育て上げてきた企業であるというプライドが、経営者の冷静な判断を難しくすることである。プライドがあるがゆえに、第三者からの冷静かつ正当な指摘も、時としてノイズ=雑音になってしまう。これはオーナー企業だけでなく、他の組織にも当てはまる問題だ。

致命的だったビジネスモデル戦略の失敗

 大塚家具の経営の悪化は、創業家の内紛とは切り離して考えるべき、別の問題だろう。その問題を一言で言い表すと、久美子氏が取り入れたビジネスモデル、特にマーケティング戦略の失敗だ。

 もともと、同社は顧客のロイヤリティ(顧客の製品やサービスに対する愛着心)を獲得することを重視してきた企業だった。顧客を会員として囲い込み、来店した際には距離を詰めて寄り添い、ニーズに合った商品を提案する、これが大塚家具という企業のイメージを支える根底にあったはずだ。マーケティング理論ではこの方法を、積極的な接客、会員制度の整備はロイヤリティを高めるために重要な取り組み=ロイヤリティ・マーケティングとして扱っている。

 経営者交代後の大塚家具は、大塚家具という企業のイメージを壊してしまった。言い換えれば、顧客は大塚家具ならではの丁寧な接客と会員という特別感がもたらす消費体験を得づらくなった。非公開企業であるため詳細はわからないが、もともとの顧客が勝久氏の創業した匠大塚に流れたことは容易にイメージできる。

 現在、大塚家具と言われた際に真っ先に思い浮かぶのは、中古の家具販売企業というイメージだ。顧客のロイヤリティを高め、長期的な関係を重視する姿勢は感じられない。それでは、収益を獲得することは難しい。2017年12月期、同社の営業損益は43億円の赤字に陥る見通しであり、前年同期(同45億円の赤字)に引き続き2期連続の赤字となる。経営の再建は遅々として進んでいない。

 久美子氏は父親の身勝手な経営を改め、風通しの良い組織を目指した。それは、理論的には正しい判断といえる。しかし、ガバナンスの強化を標榜したものの、自身の経営戦略の正当性をモニターし、改善するためのガバナンスは機能していない。それゆえ、マーケティング戦略の失敗に焦点が当たっていないのではないか。大塚家具の企業統治は再び迷走している。

早く昔の姿に戻したい父親の願望

 15年に親子による経営権の争奪戦への注目から株価が上昇した以外、大塚家具の株価は軟調に推移し続けている。経営の立て直しが行き詰まりの状況にあることを考えると、今後の下落リスクは軽視すべきではないだろう。

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