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菊原智明「ワンランク上のビジネスパーソンを目指す!」

私が次々襲って来る細かいクレームを激減させた方法…クレームの「本当の原因」

文=菊原智明/営業サポート・コンサルティング代表取締役

 それから2週間経ち、修理依頼の件などすっかり忘れていた。そんな時、事件は起こった。お客様から「担当者から電話はかかってきたが『様子を見てください』と言ったきり、一度も見に来ません。いったいどうなっているのですか!」と怒りの電話がかかってきた。

 私は慌ててアフターメンテナンス部門に問い合わせた。

 すると担当スタッフは電話で話を聞いて「行く必要なし」と判断したらしい。その結果、そのままほったらかしに。これではお客様が怒るのも無理はない。

 この件に関しては、メンテナンスのスタッフが悪いのではない。お客様から電話をもらった時点で、すぐに私が行き現状を把握するべきだった。そして目で見てきた状況をスタッフにきちんと伝え、実施日に立ち会ってさえいれば、こんな事態にはならなかった。明らかに私の手抜きである。

 すぐに謝罪に伺ったが、お客様は「あなたにもおたくの会社にもガッカリです」と言い放たれた。これを機にお客様の態度は一変。その後も細かいクレームが次々に発生するようになってしまった。このクレーム処理につきっきりになり、新規へのフォローが手薄に。

 営業活動にも支障があったが、一番ダメージを受けたのはメンタルだった。なにしろ紹介をたくさんいただけそうな優良客をクレーム客にしてしまったのだから。これをきっかけにどスランプにハマった。その後、半年以上も契約が取れないヒドイ状態が続いたのだ。

「クレームの責任者は私」

 このお客様の痛い経験を教訓にして、「クレームの責任者は私」と考えるようになった。

 クレームを受けたらまず自分が現場に向かう。そして、目で見て確認した状況を踏まえて依頼をする。日程が確定したらお客様に連絡し、できる限り立ち会うように改善した。その後、このようなトラブルは激減した。

 営業担当者でよくオーナー客訪問(既販客訪問ともいう)をする人がいる。この活動がすべて悪いとは言わないが、オーナー客だからと言って「近くに来ましたから」と突然来られるのは、迷惑なこと。私がお客様の立場なら居留守を使うだろう。

 しかし、クレームの件で営業マンがすぐに来てくれるのであれば歓迎される。お客様は「買った後もしっかり面倒をみてくれる」と好印象を持つだろう。こういった対応が紹介につながることも少なくない。

菊原智明/営業コンサルタント

菊原智明/営業コンサルタント

関東学園大学 経済学部講師、社団法人 営業人材教育協会理事。
7年間ダメ営業マン時代を過ごしたのち「営業レター【リモート営業】」をきっかけに4年連続トップ営業マンとなる。2006年にコンサルタントとして独立。現在は、経営者や営業マン向けのセミナー、研修、コンサルティング業務を行う。2023年までに約78冊の営業の本を出版。ベストセラー、海外翻訳多数。
営業サポート・コンサルティング 公式HP

Twitter:@kikuhara

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