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妄想食堂「アンパンマンと谷崎潤一郎が私の性癖を狂わせた」

正解のないWEBマガジン~wezzyより】

妄想食堂「アンパンマンと谷崎潤一郎が私の性癖を狂わせた」の画像1(C)飯塚めり

 食事はエロい。食べ物はエロい。そう感じるようになったのはいつからだろう。思えば、私の性の目覚めは保育園時代に見たアンパンマンのアニメだった。宿敵・ばいきんまんがアンパンマンたちに向けて発射するとりもち弾。べたべたのねばつく餅にまみれ、ひとかたまりになってもつれあうアンパンマンとカレーパンマン……。私の性癖はこのころからおかしくなりはじめた。

 その後も吉田戦車の漫画に出てくる「キムチや納豆の樽に漬け込まれる女の子」の画に謎のときめきを感じたりと、スタート地点から若干の迷走状態にあった私の性癖を完全に「食」に傾けたのは、大学に入って読んだ谷崎潤一郎の「美食倶楽部」という短篇小説だった。

 この小説は文字通り「美食」を扱った小説のはずなのに、とにかく汚くて気持ち悪い。涎やげっぷのことばかり書いてあるし、食べ物の比喩にも痰とか膿とかそういうものばかり使われている。「美食」というより、口の中でぐじゅぐじゅに咀嚼した食べ物やどろどろの嘔吐物みたいな感じだ。アマゾンレビューに「タイトル詐欺」とか書かれてもしょうがないよと思ってしまう(書かれてないけど)。だけどそういう汚らしさと、何よりぬめりを帯びた文体がたまらなく淫靡に感じられた。

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