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放送時間の変更、前代未聞の打ち切り?異常事態が続く日曜朝の特撮枠、今後と展望とは

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――ただ『エグゼイド』は見ていたファンやチビっ子からは評価が高い一方で、視聴率は近年のライダーと比べて、1~2%は低いなど、苦戦していました。近年のライダーと比べて、俳優さんたちのビジュアルであったり演技力であったり、物語の内容や構成、演出の上手い下手が劣っていたわけでもないんですよね?

出口 いやいや。むしろレベルは高いほうだったと思いますし、出演されていたキャストさんがたは1人1人キャラが立っていて、全員がきちんと自分のキャラクターを120%の演技力で演じられていまして。ギャグ回も面白いし、シリアス回もすごくグッとくる、迫るものがありましたし、引き込む力はかなりレベルが高かったですよ。

――個性際立つ、パっと見のビジュアルのインパクトで、最初に脱落した人もそもそも多かったのではないかっていう話があるんですけど。

出口 ……それはあるかもしれませんが、そのインパクトの強さがオモチャの売り上げにはつながっていると思うので、難しいですよね。オモチャは好調なわけで。それに、どんなにいい作品であっても、見ている人の数字がそれに比例しないというのはあることじゃないですか。

 音楽の世界でも、ライブの動員はすごいけど、CDがまったく売れないというケースはありますから。でも音楽にパワーがないというわけではなくて、CDは買わなくてもYouTubeやストリーミングを利用していて、“音楽が好きでよく触れている”という人はむしろ増えているかもしれないぐらいだけどCDは売れないという構造と、特撮とは似ているかもしれないと考えるときもありました。作品として質は良いのに、リアルタイム視聴率につながらないことは、まま、あるんだなと。


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『仮面ライダービルド』公式サイトより

シリアスな『ライダー』らしい世界観で好調スタート、1カ月前倒しの影響はこれから?

――放送が始まった新ライダー『仮面ライダービルド』についても、解説をお願いします。

出口 デザインが非常にスマートという印象が強いですね。往年の仮面ライダーっぽさもあって、近年では珍しいタイプのライダー。『エグゼイド』はもちろん、少し前の『仮面ライダーフォーゼ』のロケットを模した頭部のデザインなども、もう放送前から賛否が渦巻いていましたから。

 また、そういった「なんだこれかっこ悪い、こんなの仮面ライダーじゃない」という前評判を序盤の1カ月の放送内容で少しずつ払拭していく、動いたら意外と格好いいじゃん! となるのが、最近の慣例というかお約束ではあったんですが、『ビルド』には、そういったムーヴはなかったですね。

――実際序盤の放送を視聴されてみて、いかがでしたか?

出口 最近の作品の中では群を抜いて「つかみ」が上手いという印象を受けました。日本が3つに分断されているという世界設定は放送前から出ていましたが、その情勢はかなりシリアスでハード。その上、昭和シリーズファンにとっては作品の共通言語、いわゆる「仮面ライダーあるあるネタ」とも取れる場面も見られることから、オールドファンにも訴求力がある第1話だったと思います。

 あるあるネタのわかりやすい場面のひとつが、半裸の男がどこかから脱走するシチュエーション。長年『仮面ライダー』を見てきたファンにとっては「そう! それだよね!」と反応してしまう場面がいくつか差し込まれていたんですよ。

『エグゼイド』は、従来の仮面ライダーらしさを一新したポップネスなデザイン、テレビゲームを基本コンセプトに据えた世界観の構築。作品の手触りで言えば、カジュアルでポップな仕上がりになっていましたよね。シリアスだからいいというわけではないですが、『仮面ライダービルド』には、仮面ライダーシリーズという作品が持つ本質的な怖さと地続きになっているような感触を覚えました。

――シリアスさに目が行きがちですが、主人公・桐生戦兎(きりゅうせんと)もいいキャラですよね。

出口 彼の良い意味で軽いキャラクター性が作品のバランスをうまくとっていますよね。あとはなんといってもデザインが格好いい! 特に変身シークエンスの、プラモデルのランナーを用いる発想は本当に驚きました。本当の意味での「見たことのない映像」が展開されていて、「特撮が好きでよかったな!」とテレビの前で思ったほどです。

――ちなみに、通常よりも1カ月前倒しで放送開始です。現場は大変だという風の噂を聞いたりしませんか?

出口 ああ、現場は大変だという風の噂はまことしやかにささやかれていますね、ネット上とかでも(笑)。単純に早まったというのももちろん、たとえば、放送が始まって1~2カ月経って、視聴者がドラマやキャラクターになじんできたところで、新しい武器や乗り物が登場します。10月からの放送開始だと、それがちょうどクリスマス商戦のタイミングに合うようになっていたりと、ライダーに限らず特撮はそういったタイミングを毎年しっかり計ってきていたんです、例年は。もちろん冬休みだ夏休みだと、番組内に季節ネタを盛り込んでいくケースもありますから、1カ月もずれるとなるとかなりつらいですよね。

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