NEW

手荷物カウンターに100m行列…新千歳空港がパンク状態、インフラ整備が利用客激増に追いつかず

【この記事のキーワード】

, ,

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

手荷物カウンターに長蛇の列

 この駐車場を利用するのは搭乗客だけではない。温泉や映画館など空港ターミナルビル内の施設利用客には3時間無料のサービスがある。そのため空港に遊びに来る客も利用しているという。

 新千歳空港のターミナルビルはショッピング、グルメ、エンターテインメントの施設が充実して空港全体が楽しめるスポットとなっているが、あまりの混雑に楽しむどころではない人が多いのではないか。筆者が利用したのはお盆明け直後の平日だったが、それでも大混雑だった。

 一方、お盆直前に往路で利用した羽田空港では、手荷物は自動預け機を利用したところ、数人待ちでスムーズに終了。保安検査場も5分程度で通過できた。

 なぜ、新千歳空港はこんなに混雑するのだろうか。

年間2131万人が利用する国内第5位の旅客数


 新千歳空港の混雑の背景には利用客の急増がある。2016年の空港別年間乗降客数の上位5港は次の通り。

1位…東京国際空港 8011万人 
2位…成田国際空港 3658万人
3位…関西国際空港 2513万人
4位…福岡空港   2199万人
5位…新千歳空港  2131万人
(いずれも国土交通省のデータ。万人以下は四捨五入)

 新千歳空港は全国5位で、1日平均にすると5万8389人。一方、国内線だけでみると新千歳空港は約1873万人(1日平均5万1321人)で、東京国際空港の約6494万人に次いで国内2位となっている。

 新千歳空港は1992年に供用開始となったが、現在の国内線利用客数は当時と比べ400万人以上も増えている。新規航空会社の参入やLCC(格安航空会社)の相次ぐ就航で発着便数が増加し、乗客数はいまだに増加傾向にある。今年7月の利用客数は国内線、国際線ともに7月としては過去最高で、合計で209万9394人に達した。

 こうした利用客増を踏まえ、ターミナルビルの運営会社である北海道空港株式会社は2015年3月から施設狭隘化解消と空港機能施設の機能向上、保安強化などを目的に施設整備工事に取り組んでいる。今年4月から保安検査場が拡充され、利用客の利便性は向上した。とはいえ、まだまだ混雑は解消していない。

 北海道では新千歳空港をハブにした7空港民営化の動きが進む。一方で、道を挙げてのインバウンド加速プロジェクトが進行中で、20年度には現在の倍以上に当たる500万人の来道客をめざしている。活性化策を進めるのは結構だが、肝心の空港インフラの拡充とサービス向上を図らないと、国内外の客の不満は高まるばかりだ。観光大国をめざす日本の課題は多い。
(文=山田稔/ジャーナリスト)

手荷物カウンターに100m行列…新千歳空港がパンク状態、インフラ整備が利用客激増に追いつかずのページです。ビジネスジャーナルは、ジャーナリズム、大阪国際空港新千歳空港羽田空港の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!

Ranking
  • ジャーナリズム
  • ビジネス
  • 総合
BJ おすすめ記事