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梅原淳「たかが鉄道、されど鉄道」

通勤ラッシュ時、乗客数が多い首都圏鉄道路線ランキング…池袋駅に都市1つ分の人口流入

文=梅原淳/鉄道ジャーナリスト
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首都圏

 全国最大の都市圏である首都圏のスケールは想像を絶する。12鉄道事業者の延べ40路線を利用して都心部に流入する人の数は、平日1日当たり732万人だ。埼玉県の人口に相当する人々を運ぶため、鉄道事業者は1列車当たり8.7両編成の列車を9593本走らせ、定員ベースで1156万人分の輸送力を用意している。

 路線バスの定員は、メーカーであるいすず【編注:「 ず」の正式表記は踊り字】によると最も多いもので1台当たり89人だという。仮に732万人の輸送をこのバスだけでまかなうとすると、8万2000回あまり運行しなければならない。朝5時から深夜0時までの19時間にバスを走らせるとすると、1~2秒おきに出発させる必要が生じる。これだけの台数のバスが都心部に集まってくれば主要な通りは皆バスで埋めつくされるであろう。

 ターミナル別に見ると、東京・大手町・上野・飯田橋駅方面は386万人、五反田・目黒・渋谷駅方面は109万人、新宿駅方面は166万人、池袋駅方面は71万人だ。最も規模の小さな池袋駅方面でも、岡山県岡山市の人口と同数の人たちが集まっている。

 注目すべきは最混雑時1時間、つまり朝のラッシュ時に都心に向かう人の数の多さだ。732万人の25パーセントに当たる186万人が流入している。ラッシュ時の輸送力は114万人しかないため、電車には定員の1.63倍もの人々で大混雑を呈してしまう。

 こちらもターミナル別に見てみよう。東京・大手町・上野・飯田橋駅方面は104万人、五反田・目黒・渋谷駅方面は25万人、新宿駅方面は37万人、池袋駅方面は17万人だ。最も規模の小さい池袋駅方面でも、わずか1時間で地方の中核都市である富山県高岡市や島根県出雲市、山口県宇部市の人口分が集まるのは驚異的というほかない。

名古屋圏

 JR東海、名古屋鉄道、近畿日本鉄道の各路線が集まる名古屋、そして名古屋市の地下鉄が集まる栄・丸の内の各駅方面から成る名古屋圏の都心部へと4鉄道事業者の延べ15の路線で流入する人の数は、1日当たり97万人である。鉄道事業者は1列車当たり5.3両編成の列車を3253本走らせ、198万人分の輸送力を用意して人々の移動に従事している。

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